第05話 Summon “Navy SEALs”

第05話 Summon “Navy SEALs”


 一旦海岸まで辿り着いてから、その場で周回し、着陸と簡易拠点を設営可能で人気の無さそうな場所を物色することにした。


 「丁度良いところに人気が無い平坦な盆地があるな。高度を下げて周囲に危険や、人を含めた動物の村落が無いか確認し、無さそうなら見晴らしの良い平地に着陸してくれ。」


 「分かりました。」


 指示通りに手頃な場所へと着陸する。


 (帝都からの脱出を最優先にしていたから、周囲への警戒が甘かったな。

 私が見た限りでは何も居ないことは確認していたが、ここは異世界。

 ファンタジー世界よろしく、野生動物だけじゃ無く、より危険性が高いモンスターの存在も考慮に入れておくべきだろう。

 よし。次に召喚するのはこれだ!)


 「Summon Navy SEALs」

 36人の隊員が出現する。召還時のオプションとして、

 ・CIRAS(ボディーアーマー)

 ・M17(9mmNATO拳銃)

 ・SCAR-H(7.62×51mmアサルトライフル)

 ・M2 Browning(12.7×99mm 重機関銃三脚架付)

 ・FGM-148(携行対戦車ミサイル)

 ・FIM-92(携行地対空ミサイル)

 ・PVS-31A、GPNVG-18(暗視装置)

 ・簡易陣地構築用物資

 ・消耗品、整備用部品

 ・食料品、飲料水タンク

等々、必要と思しき物は片っ端から付けていった。

 CVM-22はオプションも付けたいので一旦送還する。


 「早速、野営陣地を構築してくれ。」

 「了解。直ちに取りかかります。」


 隊員達が淀みなく陣地を構築していく。まずはCVM-22の駐機スペースと付帯装備類の置き場を決める。

 そして、その脇にテントを張り、周囲に杭を打ち、有刺鉄線を張り巡らせる。有刺鉄線の前には陣地構築用資材として忍ばせていた、M18 Claymoreを等間隔で設置していく。

 有刺鉄線の内側に、死角が出来ないよう、M2 Browningも設置する。


 見ていても、彼らの手伝いができるノウハウも無いので、陣地構築と哨戒は任せ、テントに入って休息を取ることにした。

  

 (飯は当面MREか・・・。24種類あるのは良いけれど、味がね・・・。とは言え、この世界の、少なくとも帝国の衛生レベルで提供された食事なんて恐ろしくて食えないよ。勇者君(笑)達も元気でやっていると良いんだけどね。今頃トイレの友達になっていたりして。)


 今後のことを考えると、恒久的な基地を建設したいと思っている。建設候補地は無人島だな。無人島を重機で均して建物を建て、港を整備し、軍艦も停泊できるようにする。何者にも脅かされることの無い安寧の地だ。


 (焦る事は無い。一つ一つ確実に足場を固めれば良い。それに、基地を作ったとしても、引き籠もりじゃつまらない。日本へ帰れないのなら、異世界を堪能するまで。折角だから色々なところも見て回りたい。)


 気持ちに余裕が出てきたからか、今後の青写真を描きつつも、睡魔に身を委ねるのだった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

不明スキル保持者の受難 HYA @HYA2

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ