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第14話
指に触れる教科書の重み、騒がしい廊下を連れ立って歩く。
やっぱり、綺麗に笑う君に瞳はずっと釘付けにされる。
隣を歩く君の手に今日も筆箱はない。
それをみて。
必死に上がりそうになる口角を抑えつければひたりひたりと覆い被さってくるこれは。
____優越感?
馬鹿みたいな話をしてじゃれあって。
___君にはこの瞬間、どんな色がみえてるの?
からかっては笑う君に何度心揺らされるの。
____君にとって私は。
あと数歩の距離が進めない。
___嗚呼、まただ。
”ズルい。”
そう愚痴を零したくなる。
前をみて楽しそうに話す君を。
《無理矢理にでも振り向かせたくて堪らない。》
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