守護霊(ゴースト)の管理が公的に定められた世界。
強面の男性・柴木は「集金屋」。
ルールを守らない人間に圧力をかけて徴収を行う様子はピッタリ似合うのだが、当の本人は大の苦手。
そんな彼の相棒は、1喋ると100を返すAI。しかも全部悪口という徹底ぶりだ。
彼らは今宵も減らない言葉を交わす。
・
AIとゴースト。一見かすりもしない関係ではあるが、
本作ではそんな両者の共通項に触れている点が興味深かった。
共に生身の体を持たず、絶大な知名度に反して何故起こっているのか明らかではない未知の存在なのだ。
(現代のAIは爆発的な成長にも関わらず、参考にしているはずの数学理論に反した謎の現象が多い)
軽快なやり取りの中に、重なり合いが見て取れた。