冒険者パーティのスカウトである主人公の一人称で語られていく物語です。
これが、とても読みやすい!
一人称は、どうしても個人の視点に固定されてしまうのですが、周囲も説明くさくなくてさらりと理解させてくれる感じが素敵です。
いろんな種族が出てきたり、それぞれの文化や考え方の違いなんかもちゃんと伝わってきますし、恋愛模様もあったり、異種族間の問題や伝染病にまつわる問題なんかも扱われます。盛りだくさんなのに、違和感なく読み進められるのは作者さんの技量のすごさゆえだと思います。
ダンジョン探索では、ハラハラドキドキもしますよ!
そして主人公の女の子が、いい感じに普通なんです。こういう子、友だちにいたらリラックスしていられそう。
是非、一緒に冒険してみてください。
ロイメというダンジョン都市には、種族を問わず多くの冒険者たちが集まっています。
それぞれが冒険者クランに所属し、パーティーを組んで、ダンジョン攻略に臨みます。
前作と同じ舞台で、違うクランのパーティーが活躍する今作ですが、前作以上にキャラが一人一人個性的で、生き生きと動き回ります。懐かしい前作のキャラも登場し、知っている人ならニヤニヤする展開も。(今作の主人公たちも、実は前作で登場していたりします)
何より街やダンジョン、魔法、職業、種族といった細かい設定までしっかり練りこまれているのが素敵です。
だからといって堅苦しい物語かといえばそうではなく、主人公視点で話が進むので、語り口も軽妙で、とても読みやすいです。