第13話 リストラ&スキルアップ転職能力
レーダーは関係者専用の駐車場の方を指していた。
「客席に紛れられたら、まずいわ、さあ行くよ」
関係者専用駐車場に着くと、あたりの警備は倒されていたところだった。
大きな柱に2人は隠れて様子を伺う。
山村タブレットでサーモグラフィーの映像を見たが倒れている数名の警備員達は心臓が動いている、しかし、その事に安心する余裕は山村にはない。
警備員達を倒した、チート能力者と思しき
、人物は、やや髪を伸ばした、がっしりとした背が高めの40代前後と思われ、Tシャツにデニムと言う、近所に買い物行く様なラフな格好をしている、それがこの男の自分の能力に対する絶対的な自信がある事を匂わせていた。
山村は警備員を倒したのがチート能力によるものか、どうか判断しかねていた、この間のチート能力者は肉体の機能を強化されていてその肉体の機能も別の人間に移す事が出来たからだ、そう思案を巡らせていると。
早乙女が柱の影から銃弾をぶっ放した、男の右腕に当たった銃弾は男の腕をすり抜けた
。
山村は早乙女を抑え、「勝手にするな」と強く抑えた声で言った、それが戦闘モードに山村が切り替わった瞬間だ。
早乙女はその山村を見て「いいねぇそう来なくっちゃ、あいつを片付けるわよ」
話してるうちに男は柱にすごい速さで駆け寄ると柱を打たれた右腕で殴り破壊した。
コンクリートだぞ、山村は驚きながらも柱から離れた、早乙女も離れていた。
男は柱を壊した後、丸見えになった2人を見て「やはり、お前らが来たか、前のやつのが戦いながら送った映像でお前らの顔ははっきりと分かっているぜ、お前らを消した後ゆっくりと幹事長の娘を消す」
山村は川本伝えられて顔バレしてることは分かっているがやはり、恐怖感が改めて襲うが、早乙女も知らされていたのか、男から顔バレしてると告げられても動じる様子はない」
「じゃあ、話は早いわね、アンタを始末してやるわ」
相手挑発する早乙女に、そうだ、知らされていてもいなくても早乙女はそんな事気にしないんだったと山村は思った。
山村はタブレットで動画を撮りつつ、相手のサーモグラフィーを見た攻撃された右腕に高い熱が発せられている、恐らくと思って、早乙女に声を出そうと思った矢先、早乙女が今度は左腕打った。
「勝手な事しないで」山村は早乙女を止めに入る、攻撃は左腕をすり抜け、そして今度は左腕で、敵は攻撃して来た、山村と早乙女は間一髪、交わした、攻撃を受けた地面は1メートルぐらいの穴が空いている。
早乙女は動じずに体勢を整えると、山村にアンタデータ取れている、山村「ああ」と言いい、「恐らく敵は攻撃を受けたところが強化される、今、左腕から高い熱が発せられている、さっきまで発していた右腕にはない」
敵はそれを聞いて満面の笑みを浮かべている、山村は出来れば、少しぐらい動揺して欲しかったので、敵の前で話したのだが、全く動じるそぶりも感じられない、余程自分の能力に自信があるのだろう、一方早乙女も一部分を強化するのではと推察していたようだ、この間の敵が、かわす能力を一つの対象にしか使えなかったので、試しにもう1発逆の方の腕に打ったのだろう。
敵は笑みを浮かべたまま「どんなに攻撃しても無駄だぜ、これが俺の手に入れたチート能力だ、冥土の土産に教えてやるよ、お前の言う通り俺の体は攻撃を受けたらその箇所がすり抜けてそこの肉体能力が強化される、これが俺の持つリストラ&スキルアップ転職能力だ
」
やべ、面倒くさい奴だと山村は思ったが、攻略の時間稼ぎに敵をを乗せて見る事にした「何でアンタはそんな名前を能力に付けたんだ」
「おお、知りたいか、じゃあ教えてやるよ」
どんだけ自己顕示欲強いんだと思いながらも攻略の糸口を掴むため山村は「教えてよ」と言った。
「チート能力を手に入れる前、元々俺はこの国の大学生でね××大学に通っていた」
××大学は難関大学である、それを自慢気に言う敵に自己顕示欲と軽薄さをさらに山村は感じた。
「今はこの国は情報によると、売り手市場が続いているそうだが、俺が就活生のころはちょうど××ショックの頃でね」
××会社とは世界的大手の金融会社だったところだそこが経営破綻して、世界同時不況に陥った事がある、山村が、子供の頃盛んニュースでやっていた。
「必死に就活で駆けずり周り内定の取れない日が続いた、やっとある小さな会社に内定が決まったが、そこはブラック企業だった、それでも働いていたが、業績悪化で急にリストラにあった、俺は人生に絶望していたところ、チート能力を手に入れられると、ネットの広告で見て、応募したんだ、怪しいところだと思ったが、そんな事どうでもいいぐらい絶望していた、そして、何年かの研究の結果、俺はこの能力を手に入れたんだ、研究によるとこのチート能力は人の考える思考によって得られる能力が違う、俺の場合、攻撃を受けた箇所をすりぬか、その箇所が強化される、リストラされて、再転職して、スキルアップしたこの状態を表しているだろ」
コイツは世の中への絶望から、能力者に志願したのか、時に翻弄され、闇落ちした敵に少しだが同情している山村が早乙女に目をやると早乙女はスマホのいじってた。
こんな時にコイツはと山村が思った瞬間早乙女は敵に「1人漫談ご苦労様、アンタ社会に恨みがある様だけどその前にいい情報教えてやるわ」と言いニヤリと笑みを浮べた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます