第2話



 旭は現在22才で高校生のときから売れっ子の小説家だ。デビューしたばかりのときは、小さな賞から大きな賞まで総なめで話題の作家だった。今でも新刊が出ると飛ぶように売れていて、ベストセラーは当たり前でドラマ化や映画化になるほどだ。


 簡単に書いているように見えるが小説を書くには取材や資料集めをして、それを読み解き、そしてアイデアを駆使しなければいけない。旭は努力をおしまず全力で作品に向かっていた。何故なら有名になりたかったからだ。


それは藍姫が逆にみつけてくれるかもしれないという、ささやかな希望を持っていた。だが藍姫が前世を覚えている訳でもない。それはあり得ないことだった。

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