五感を刺激する文章に痺れました。
平安が舞台ということでしたが、難しい神様の読みや時代的な用語の注釈は痒いところに手が届くタイミングでなされているので、躓くことなく読み進められました。おかしい、わたしは猫派のはず……お犬さまに浮気なんて……と苦しむくらい、黒輔と白丸が愛おしいです。読後感も大変良い、契約結婚の美味しいところをしっかりおさえられた一品です。
数少ない登場人物によって構成された、密度の高い人間模様には引き込まれること間違いなしです。美しい世界観に美しい文章、そして美しい愛の形は時に読み手をはらはらさせ、穏やかにもさせてくれます。是非、この暗きに光る物語をお読みください。
京の都の外れの村に住むサナエは、両親を亡くしてからも村人からあたたかく見守られ暮らしています。そんな彼女は運命からか、黄泉に落ちてしまいます。生きたまま…ついた黄泉の世界におわす、黄泉神は彼女を自分の妻にすると言いますが…!?サナエちゃんの奮闘が涙ぐましくて、健気で、愛おしいです。また、謎の青年、火垂が登場し物語は深みを増して行きます!これからサナエちゃんどうなっちゃうの!?続きの展開が楽しみです!