「『動けぬ両手』の悲喜劇 - あまりに短い終幕」

まさかのオチに、思わず吹き出してしまいました。長年の捜査の末に犯人を追い詰めたというシリアスな導入から、犯人の間の抜けたセリフ、そしてそれを遮るように響く銃声という、あまりにも唐突で呆気ない結末の落差が強烈です。

ハリウッド映画のようなニヒルな台詞を決めようとした犯人の目論見は、一瞬にして打ち砕かれ、その滑稽さが際立ちます。「動かずにどうして手を上げればいいん・・」という、至極もっともな疑問が、彼の最後の言葉になったこと自体が、この物語のシュールさを際立たせています。

刑事の容赦のなさ、あるいは状況を理解する間も与えない展開は、読者にブラックユーモアを感じさせます。長年の捜査という重みと、その結末の軽さのアンバランスさが、この短い物語の面白さであり、強烈な印象を残す要因でしょう。

短いながらも、状況設定、セリフ、そしてオチが見事に凝縮されており、読者の予想を裏切る鮮やかな幕切れです。タイトルの「短いっ!!!」が、まさにこの作品の魅力を的確に表していると言えます。

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