第34話 こちらも作り直し
森の中で無造作に積まれるしかなかった亡骸の山をあっという間に砂利山へと変えた後。
みんなで手を合わせた後再度行動を開始していた。
「えっと、まずは小屋を撤去して――」
俺はまた砂浜の方に行くと空になった小屋を撤去した。
作るのとは違い撤去はどうするのか――と、思いつつもスキルを使う見たいにすると簡単に撤去できた。
ちなみに俺が作ったものだけが撤去されるらしく。小屋の中に残っていたらしい。お皿はちゃんと土の上に残ったのだった。
「……一瞬かよ」
「怖いレベルだなホント」
俺の作業を見ていたアドリアンたちが若干引いている。
まあ俺もあまりに簡単に消せてびっくりだが――。
ちなみに撤去したからと言ってスキルポイントは増えない。戻ることはない。ちょっとそれは痛い気もしたが――でもスキルポイントは今も少しずつ貯まっているのでまあ大丈夫だろう。
それにもし小屋などが外部の人に知られた時の方がそれこそ大変なのでこれは仕方ない。
「えっと――次は機関車の止まってるところ以外線路消して――」
それから俺は線路の方に移動して小屋と同じように機関車と貨車、客車の乗ってる線路以外すべて消すと――これまた一瞬で線路から枕木。砂利までが綺麗に消えた。
ほとんど一瞬。それも作るときは見えてないとダメだったが。消すときは一瞬で全部消えた。見えた居ない範囲もすべて消えた気がする。
残っているのは機関車と貨車、客車の乗ってる線路だけ。
なぜここだけ砂浜から見えるのに残したか。それは全部消すと機関車なども消すことになってしまうから。さすがに残りのスキルポイントからして全部やり直しは痛いので、一度消せる範囲の線路を全部消してから――再度線路を敷いていく。
ジャラジャラ……。
ドン――ドン――ドン――ドン――ドン。
ドドン……ドドン。
カンカンカン……。
ドドドドドドド……。
ガンガン。
ジャラジャラ……。
ドン――ドン――ドン――ドン――ドン。
ドドン……ドドン。
カンカンカン……。
ドドドドドドド……。
ガガン……。
「こっちも一瞬かよ」
「マジで――驚くな言われても驚くわ」
「化け物だよほんと」
「そしてもう再開してるし」
「ほんと化け物」
「化け物だな」
「何度でも言うが。なんでライが島流しなんだろうな」
「ほんとだわ」
「ああ」
ちなみにそんな俺の作業を見ていた男性陣はにぎやかだった。
そんな男性陣の声を聞きながら俺は、海からわからないように森の中ではないが。木々に隠れるように新しく線路を設置していく。そしてある程度木々に隠れる線路ができると先ほど残しておいた機関車に乗り込み。再度貨車などと連結。そして走らせて新しく作った線路に移動させると。古い線路。砂浜方見えてしまう線路はすべて消した。
これで後はぐるっと回って島一周の線路を作るだけだ。
ジャラジャラ……。
ドン――ドン――ドン――ドン――ドン。
ドドン……ドドン。
カンカンカン……。
ドドドドドドド……。
ガンガン。
なお見える範囲では先に線路を敷いておくことにした。
そしてにぎやかにしていたからか。ミアとルネが森の方から出ていた。どうやらそろそろ食料探しに出発すると思ったようだ。
なお小屋がなくなっていたり線路の場所が変わっていたことを見た2人は――。
「……ライだからね」
「うん」
大きく驚くことはなく。それだけ言うと「どれに乗ったらいい?」と、すぐに出発の準備をするのだった。
なお、今は見える範囲しか線路がないので、今からは俺が線路を作りながら食料探し。つまり帰りし乗ることはできないので――「行きは歩きだぞ」と、アドリアンに言われるとミアとルネもそのことに気が付いたらしく。少しがっかりするも食料は大事なのですぐに歩くモードに切り替えていた。
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