濡れ衣を着せられ島流しになった俺がスキル《鉄道ジオラマ》を使い孤島を国にするまで。
くすのきさくら
第1話 島流し
トップオーバカーネ国。
国王の間。
◆
俺は生まれて初めて来る広い部屋の中心で、柱にぐるぐる巻きに拘束され身動きが取れない状態で一切の発言権がなく。ただただ述べられることを聞いていた。
『罪人。ラーイユ・デュマを我が国の自然を破壊した重罪により。島流しとする。以上!』
そして、この場に来てから初めて見る人らが、何やら意味の分からないことを次々言っていると思ったら、最後に白いマントを付けた太った男が声高らかに述べた。
そして高らかに述べた男は何やら不敵な笑みをこちらに見せている。完全に俺を見下しているような状況だ。
しかし俺はこの男のことを知らないし。何か悪いことをした記憶も一切ない。
ちなみに太った男の左右にも人がいる。
1人は黒いマントを付け。顔は隠しているので表情などは一切わからない。
なお、はっきりとはわからないが人ではないオーラを俺の長年の経験的に感じる。顔を見てないので正確なことは言えないのでこれは俺の直感だが。俺に近い族種。多分不死のような気がする。
まあそれなら顔を隠している理由に納得できるが――今は判断までは出来ない。
もう1人は、こちらは話で聞いたことがある精霊族のエルフだろう。見るのは初めてだ。
耳が長くそしてすらっとスタイルの美人。何やら視線を合わせるだけで、おかしくなりそうな雰囲気があるのであまり見ないでおこう。
そんな3人を中心に、その他大勢の人たちに見られつつ俺は全く身に覚えのない罪を着せられた。
もし声を出すことが出来れば。むしろ俺は先祖代々自然を守りこの国を――などといろいろ言いたかったが。今は一切の発言権がない俺。口は塞がれているわけではないが。多分この中に居る誰かのスキルが声を出すことを止めているようだ。口は動くが何も言えない。もしかすると音を消す。声を消す系のスキルかもしれない。
そのため俺は何も語ることができなかった。
またこの場に俺の見方は一人もいなかった。
――いや、もしかすると俺の見方は両親が死んだときからもう誰もいなかったのかもしれない。
長い期間今この場に居る人たちの生活を支えてきたはずなんだが――。
そんなこと誰も知らないような俺を見る目ばかりだ。
その後俺は広い部屋から見世物にされながら船へと担がれていった。
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