第12話 来る…

今日は朝からざわつく

あいつが来るのだ…

我々の天敵、創設者の一族だ


われわれの組織は啞間一族が創設した組織でそこの党首はとても切れ者だから少し融通が効かない。


「おはよう」

「おはようございます」

とても会いたくないが来てしまった…


「最近の動きはどんな感じだ」

「はい、任務は順調にこなして、平和維持に努めております」

渋谷さんと拾われてきた猫のようだ

「ならいい」

帰れよ…


「それで身辺調査を行う」

こんなくそ忙しい時に何がしたいのかわからない…

「鮎川少し…」

こいと言われた

「はい」

「恵から家に帰ってないと聞いたがうまくいってないのか?

帰らないといけないぞ」

「すいません」

恵は一族でこの人は恵の叔父だ…

さきのことは口が裂けても言えない…


その日の任務はただの巡回へと変わった


難波の巡回は1番嫌だ

さきの話があちらこちらからあるからだ何


「あいつ今日いないかなー」

「あいつとやりてー」

さきのことはわからない話でも全て繋げてしまう


ただ、私は本当に運が悪い

さきがいたのだ、

しかも客らしいおっさんと歩いている…


自分の思い人が違う男とホテルに入るのはとても我慢し難い

私はこの時最悪の決断をしてしまった…


「ちょっとお話しいいですか?」

「え、」

「警察ですけど、今どう言う状況ですか?」

「いや、」

「相手お若いようですけど?」

「いや、」

「今日は見逃しますのでいってください

女性は残ってください」

「はい…」

そう、警察のふりをして助けてしまった

「さき…」

その時だ…

「やっぱり知り合いだったか…」

相方のリョウガだ

「この前もなんか知り合いみたいな感じだったから気になってたけど

お前たちどんな関係❓」

やってしまった、我を忘れてしまった。

「何回も聞かせるなよ、お前たちはなんなの❓」

全てを話した

「まあ、ドラマみたいだな、じゃあ俺は知らないふりをしとけばいいんだな❓」

「頼む…」

「わかった」

リョウガはとてもいいやつだ、喋るなと言えば喋らない

「さきちゃんだっけ、一言だけ言っておく、君の決断は間違ってる

家に帰るべきだよ…」

「はい…」

「さき…」

「五月ごめんね、私のせいで」

「いやいいんだ、大丈夫だから…」

さきは泣きそうになりながら、1人難波の闇に消えていく

リョウガの判断が正しかったことに気づくのはこの後だ




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