高等部 一年目 卯月

王道転校生が現れた!



「あらよっ、と。」

アフロヘアにグルグル眼鏡をかけた少年が無駄のない綺麗なフォームで学園の裏門のアーチを飛び超えた。


「昇降口は何処だ?」

少年はとりあえず一番大きな校舎らしき建物に向かって歩きだした。

暫く歩くと校舎らしき建物の一角に温室とサンルームを足して二で割ったようなガラス貼りの部屋を見つけた。

中を覗いてみると、綺麗に手入れされた様々な植物が植えてあり、奥の方にソファーセットが置かれていた。


「昼寝に丁度良さそうだ。」

少年はキョロキョロと見回して出入口を見つけると、ガラス戸を開けて中へ入った。

真っ直ぐソファーの方へ行くと、先客がいた。

少し長めの銀灰色の髪、眉毛も長い睫毛も同じ銀灰色だ。

少し着崩した制服の隙間から覗く鎖骨が綺麗だなと、少年はソファーで無防備に眠る少年を見つめた。


──いい匂いがする


フラフラと近付くと、パチリと銀灰色の少年が目を開けた。

狼のような琥珀色の瞳だ。


「やっべー、寝過ごした!」

銀灰色の少年は飛び起きると、アフロ頭の少年には気付かずに、背を向けて慌ただしく去って行った。


アフロ頭の少年は口元を押さえて耳まで真っ赤に染まっていた。

「見つけた、俺の運命・・・」


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