第12話 池

 次の日、フランシールと俺は家庭教師と会っていた。


「私はセリア・セルベール。グランディス家に居候しているエルフよ。今日からフランシール殿下の家庭教師をします。よろしくね」

「はい、セリア先生、よろしくお願いします」

「にゃ」

「私は殿下が忌み子だとしても差別しないから安心してね」

「はい、ありがとうございます」

「にゃ」


 エルフか。初めて見た。フランシールの味方になってくれそうな人がいてよかった。


「それでは授業を始めます」


 授業が始まった。俺は寝てるとしよう。二時間程経って。


「今日の授業を終わります。お疲れ様でした。授業の予習復習ができるように本を渡しておきます。暇なときに読んでみておいてください」

「はい、ありがとうございました」


 セリアはフランシールの部屋から出て行った。


「アベル、庭の池の前で本を読みましょう」

「にゃー」


 俺はフランシールについていった。俺は日向ぼっこしながら寝るとしよう。


「あっ!返して!」

「忌み子、お前何でうちに来たんだよ。帰れよ」


 俺は争う声が聞こえたので起きた。フランシールがドルツに本を取られて手を伸ばしている。


「セリア先生は忌み子を認めても私たちは認めないからね!」


 ミリアがフランシールに言った。


「それ、本が池に落ちちゃうぞ」

「やめて!返して!」


 フランシールは池の前で手を伸ばしている。池に落ちそうだ。


「よっと」

「あっ?!」


 ドルツがフランシールを押して、フランシールが池に落ちた。

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