ただ春が来るのを待つだけだった。

この作品に登場する彼女はとても強い人である。
彼女は東京で一人頑張っている。
彼女はとても強くて、どんなことでも一人で頑張れてしまう人に見える。
世の中には壊れない素材など存在しない。
どんな強度を持った金属でもいつか壊れてしまう時がやってくる。
その自然の摂理は当然人間にも適応されるのだと私は思う。
春を待つだけだった主人公はそこに気付いたに違いあるまい。
一歩踏み出すことにも「強さ」が必要である。
新生活が始まる春にピッタリな小説だ!