日本最大の空港

◆ 空港の概要

日本を代表する東京首都国際空港は千葉県北部に鎮座している。

 ・開港年:1975(昭和50)年5月20日

 ・面積:6,007ヘクタール

 ・滑走路:4,000m 6本(内、横風用2本)

 ・旅客ターミナルビル:5棟

 ・搭乗橋:142基

 ・主なアクセス

  道路:一般道、東関東自動車道空港線

  鉄道

   ・NR東日本 

     ・常磐新幹線(東京都心と東北・北陸地方のアクセスを担う)

     ・空港線(主に地元民の利用)

   ・京葉電鉄

     ・北総急行線(東京都心と羽田空港・横浜方面のアクセスを担う)

     ・空港線(主に地元民の利用)

   

 2023(令和5)年の利用実績

 ・旅客数:7,871万人(世界第五位)

 ・貨物量:2,245,686トン(世界第九位)

 ・発着回数:515,968回(世界八位)


 西側欧米諸国は当空港を欧米とアジア太平洋地域の乗り継ぎ拠点としていた。当空港の位置が北極圏や太平洋の出入り口に当たっていたからである。

 こうして、アジア太平洋地域のゲートウェイ空港としての国際航空ネットワークで重要な役割を担っている。

 首都空港の少し変わったところは、当空港は国内外から大量の魚介類が空輸される。そのため、国内の主要漁港の水揚げ量並みとなり「首都漁港」と揶揄された。


◆空港間競争

 今、東京首都国際空港は転機にあった。国内航空会社はリニア中央新幹線の全線開通と毎時12本運転実施や全国に張り巡らされた新幹線との競争に曝されるようになっていた。

 競争力向上と海外路線に活路を求めるため、国内航空会社は東京都心と横浜都心に近い羽田空港の拡張を強く求めた。有り体にいえば「国はリニアや新幹線で優遇したのだから、バランスを取って航空も優遇しろ」である。


 そうしたことから、土木技術の大幅な向上もあって、羽田空港の段階的に拡張工事を行い。2023(令和5)年10月には第4滑走路の運用開始となった。

 これを契機に一部の国際線と新幹線(取り分け原発建設の見返りで建設された原発新幹線)と競合する路線を首都空港から拡張された羽田空港への回帰を進めている。


 それだけなく国内外の空港とも競合するようになった。国内では大阪湾国際空港、伊勢湾国際空港。国外では韓国・仁川国際空港、中国・北京大慶国際空港・上海浦東国際空港、香港・香港国際空港、シンガポール・チャンギ国際空港が挙げられる。

 どの空港も就航路線と便数を増やすことで利便性の向上を図り、収益向上とその背後にある都市や国家を繁栄させる競争が激烈化している。


 さらにロシアによるウクライナ侵攻によって、ロシア上空が航路として使えなくなった。そのためヨーロッパ路線で東京首都国際空港の優位性大きく低下している。


 こうした環境で東京首都国際空港は例え滑走路が6本あっても、埋没してしまう。そうした環境で東京首都国際空港は大きな転機を向ていた。


 そんな時代の転換に石山が全てを話すというのは、何か運命を感じるものであった。私は空港の礎を血で固めた男の告白を聞かずにはいられなかった。

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