第20話。第二幕。7SEEDS貿易センタービル


7SEEDS貿易センタービルでの出来事:早朝、静寂を破る騒動と、意外な結末


第二幕。7SEEDS貿易センタービル。早朝8時。 まだ薄暗いオフィスに、窓から差し込む白い光が静かに注ぎ込む。受付カウンターには、佐藤ひとみと田中直美の二人の女性が座っている。


(省略 - 前回の会話の流れは省略して、スムーズに接続します)


「私もそう思います!7SEEDS貿易センタービルから、新たな才能が羽ばたく瞬間を見届けたいですね!」直美は力強く頷く。


二人は片岡菜々美の才能が開花する瞬間を心待ちにしながら、それぞれの持ち場へと向かっていった。しかし、この時、二人はまだ知らなかった。片岡菜々美との出会いが、7SEEDS貿易センタービルの未来を大きく変えることになることを…。そして、菜々美が7時間も待ってまで会いたかった社長には、菜々美にとって忘れられない過去があったことを……


その時だった。


「……噂をすれば影、ね!」直美が受付の窓から外を眺め、小さく呟いた。


「え?どうかしたの、直美?」ひとみが訝しげに尋ねる。


直美は興奮を抑えきれない様子で、小声で囁く。「来たわよ!片岡菜々美さん!」


ひとみは驚いて直美の視線の先を追う。ロビーの自動ドアが開き、見覚えのある、朴訥とした雰囲気の若い女性が立っている。昨日、高井まどかのせいで7時間も待たされることになった、片岡菜々美だ。


「えっ、もう来たの!?10時からじゃなかった?」ひとみは驚きを隠せない。


「そうなんですよ!先生(社長のこと)、今日菜々美さんが来るって知ってたんでしょうか?」直美は不思議そうな顔をする。


ひとみは肩をすくめて答える。「まさか!先生が知ってるわけないでしょ。きっと、アテもなく突撃してるだけよ(笑)。あの頑固さからして、一度会うと決めたら、何が何でもって感じじゃない?」


菜々美は少し緊張した面持ちで、受付へと近づいてくる。その手には、丁寧に包まれた小さな包みが握られていた。

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