scene.2
いつも夜に出てるから気づかなかったけど、たくさんの人が外にいて、いろんな暮らしをしている。おもしろいな。いつも誰もいないような、静かさなのに、今は、こんなに音が響いてる。忘れてたのかな?まぁいいか。ちょっといろいろ行ってみるか。
「へぇー、あれが、小麦のもとか、これがパンになるんだな。まだ見たことのないものもあるもんだな。」
仕事にいそしむ大人たちや走り回る子供立ち、のどかに過ごすおじいさん、おばあさん。この街を守っているんだなって思うと、なんだか暗かった気持ちも少し明るくなった気がした。
少し歩くと、小さな公園があった。そこにあるベンチに座ると、眠くなってしまった。仕事が夜だから、お昼はとっても眠い。それに加えて、温かい日の光を浴びてると、硬いベンチの上で、いくらでも眠れそうだ。
うとうとしていたら、ベンチの端に一人の女の子が座ってきた。常族で銀髪で緑色の瞳の子。なんか、本を開いて難しい顔してる。制服?を着ていて、いかにも学生って感じだった。なんか見とれちゃってるなーって自分でも思ってる。でも、眠気が勝る。俺はそのまま寝てしまった。
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「...あっいけない!もう日が沈んじゃってる。早く帰らないと...ってこの人ずっと寝てるけど大丈夫...なのかな?」
その人は、とっても心地よさそうに寝てる。起こさないほうがいい...かな?...いやいや、こんなところで寝てたら風邪ひいちゃうよ!起こしてあげなきゃね。
「あ...あのー?そろそろ起きたほうがいいんじゃ...?...すみませーん!!」
「ん...んー?」
なんだか可愛らしい。...!いけないいけない!危なく、見とれちゃうとこだったぁ。
「ふあぁぁあ~。...ん?...ああああ!!日が沈んじゃってる!!」
「うん。そうだね。」
「起こしてくれてありがとう!じゃあ俺行かなきゃだから、じゃねー!」
「う、うん。ばいばい。」
ちょっと変わってるのかな?焦ってすぐどっか行っちゃったよ。まぁいいか。私も帰るかなー。私は暗い道で、一人歩いて帰った。大丈夫かな?...うんうん。いつも通り帰ればいいか。特にないね。それにしても、魔法の勉強って言ったって、こんだけ普及してないんだから、できる人いないんじゃないの?先生以外。魔力移動とか、召喚魔法だとか、難しすぎるし、いつも、『イメージを膨らませろ!』って言ったってねぇ...。はぁ、いつになったら魔法使えるのかなー...お母さん。
ドスッ!
「きゃっ」
「ん?」
「なんだこのガキ?」
やばい、ぶつかっちゃった。
「ごめんなさい。」
「あーん?嬢ちゃんよぉ~一人でこんな暗い道歩いて大丈夫だと思ってんの?」
「ごめんなさい一つで、許すほどやさしくねぇよー?そうだろ!お前ら?」
「「そうだな!」」
やばいよこれ、絶対よくない感じでしょ?早く立ち去らなきゃ...
ガシッ
「ひゃっ」
「だめだなー、嬢ちゃん?まだ俺許してないんだけど?」
「ごめんなさい」
「だから『ごめんなさい』じゃねぇよ!おい!金出せよ。」
「え...」
「聞こえなかったんか?ガキ?金!か!ね!」
「ごめんなさい持ってないです...。」
「嘘をつくな!...まぁどーしてもっていうなら、その
「「うへへ」」
きもいよ。やばいよ!逃げなきゃ!...でも手が離れない!
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