「けなげな王子に愛を」の続編です。
誤解、不安、拗らせなどを乗り越えて、晴れて両想いを確認した宏人と祥太のその後の可愛いイチャコラを描いた物語。
祥太に対する想いが深すぎて、親友の竜太郎と共に3人で行った旅行先の旅館で、川の字で端っこに寝てたのに、無意識に真ん中の友達を乗り越えて祥太のところに行ったりするの尊い!
とにかく、登場人物がみんな優しいです。
恋愛ドラマにはつきものの、ライバル登場みたいなのがあっても、嫌な気持ちにならない展開になってる。これは、作者の春野セイさんの優しさをそのまま表していると思います。
だから読後感がすごく良い。
ほのぼの、イチャイチャ、幸せなエンディングのBL作品。おススメです!
前作にて、紆余曲折ありながらも無事に結ばれた二人。
続編となる本作からは、もう何も思い悩むことなく恋を満喫できる……と思いきや、そうは問屋が卸しませんでした。
カッコよくてワガママな宏人は大学生として、お姫様のような可愛らしい祥太はバーテンダーとして修業の日々を暮らしています。
二人は狭いアパートに一緒に暮らしているのですが、活動する場や時間の違いから、なかなか生活リズムが合わないのです。
それでも、互いを好きな想いは変わらない。
二人はその気持ちに正直でありつつ、相手の生活リズムを尊重しつつ、どうやって愛していると伝えていくべきかで悩みながら、答えを探して一生懸命に生きていく。
そんな二人の一途な姿に、心を掴まれること必至です!
また、友達の竜之介の登場回など、笑いも満載で面白すぎました!
是非ともご一読ください!!!
ゴールデンウィーク。
中学時代からの親友・竜之介が奇跡的に見つけてきたのは、
岐阜の山奥にある古民家の民泊だった。
一緒に旅に出るのは、今や恋人となった宏人と祥太、
そしてその二人の仲に少しだけ踏み込みかけている、竜之介。
「三人で一部屋」「イチャイチャ禁止」
それが、この旅の最低限のルールだった。
天然温泉、山菜のおこわ、広い和室。
並べられた三枚の布団の間には、
恋と友情と、ほんの少しの嫉妬が揺れていた。
宏人の独占欲。
祥太の照れと戸惑い。
そして竜之介の、変わらないはずだった気持ち。
三人で見る滝の飛沫、夜中の温泉、
朝の寝相、そして、布団の中の小さな事件。
どこにでもある春の旅行が、
誰にとってもちょっと特別な時間になる。
何気ない日常と、
変わりゆく関係性のあいだにある、
繊細で、甘くて、少し切ない、三人の青春物語。