人類滅亡まであと100年?

クライングフリーマン

なわきゃあない

 私は、「奇跡」という言葉を初めて知った。


 あの時は70歳だった。それから101年経った。


 人類の医学は発展した。


 どうせ長生き出来ないのだから、と思って、親類が探してきた医師の「外科手術」を受けた。


 よくは知らない。だが、今まで外科医・整形外科医が行ってきた、1桁の%の手術とは違うアプローチだと医師に説明された。


 私の病気は「脊柱管狭窄症」。「背骨」の病気だ。


 今までは、進行を抑制し、痛みを緩和することしか出来なかった。


 病気は治った。普通に動けるし、まるで30代か40代のようだ。


 ところが、大きな副作用があった。


 医師は、手術の効果を宣伝したがった。


 だが、医師の組合、薬剤師の組合は、妨害工作を始めた。


「儲からなくなる」。それが、大きな動機だった。


 私は誘拐され、幽閉された。


 だが、脱走し、何とか生き延びた。


 瞬く間に100年が過ぎた。


 一体、私の寿命はいつなんだ?


 手術を受けた時、「難解トラフグ地震」や「100年後人類滅亡説」がまことしやかに囁かされた。

「難解トラフグ地震」は、「30年周期」が言われていたが、起きなかった。

 今度は「70周期」だと喧伝されたが、70年後に起きたのは、関東地方だけで、「関東大震災ネクスト」などと呼ばれた。

 政府は、「国を立て直す」のに15年かかった。


 あれほど、政府のトップが媚びていた那珂国や阿寒国、北の家族国、オトロシア国は、日本に見向きもしなかった。

 助けてくれたのは、台湾、フィリピン、タイ、ミャンマー、イギリス、デンマーク、オーストラリア、そして、コメ国だった。


 新たな流行病が流行り始めていたが、各国は援助を惜しまなかった。

 役立たずの、政治家は一掃され、オールドメディアは倒産。


 新しい人達の新しい社会が出来つつあった。

 そして、101年目。あれから、101年過ぎたのだ。

「100年後人類滅亡説」は、「難解トラフグ地震」同様、「悪意あるガセネタ」だった。


 100年あれば、何でも研究出来る。『地球温暖化』も、『地球冷却化』の間違いだった。

 恐竜時代に向かっているとさえ、言われた。


 私は、何か罰を受けてうるのだと思っていた。

 だが、違った。私は「生き証人」として、この世に残ったのだ。


 誰だよ、「人類滅亡まで、あと100年」なんて言い出した奴は。


 半世紀前のアニメ、パクってるんじゃねよ!!


 ―完―


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人類滅亡まであと100年? クライングフリーマン @dansan01

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