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箱庭ノ夢ニ~夢底に沈む者たち~

箱庭ノ夢ニ~夢底に沈む者たち~

燈夜千崎(旧:チビったれ)

おすすめレビュー

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★★★
★9
3人が評価しました
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本文ありのおすすめレビュー

  • 悠鬼よう子
    1225件の
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    ★★★ Excellent!!!

    夢に沈む者たちへ――空翔ぶクジラが見せたもの

     幻想世界での彷徨と癒しを描いた物語に、空を泳ぐクジラの詩が優しく寄り添い、読後の余韻がいっそう深まる一作でした。母に寄り添う子クジラの安心感から、空への憧れと旅立ち、やがて大海原を巡る姿には、主人公自身の心の揺らぎや成長が重ね合わさり、とても印象的です。
     一方で、鉄錆の魚や人間の脅威に追われ、仲間を失っていく場面には、現実世界の残酷さや孤独が強く滲み、静かな悲しみが胸に迫ります。終盤、深い闇の中で「もう一度、空を翔びたい」と願うクジラの祈りは切なくも美しく、夢と現実、希望と絶望が交錯する独特の世界観を象徴しています。物語と詩が溶け合う幻想的な雰囲気に心を掴まれました。

     どうかこのクジラの夢がどこへ続いていくのか、これからも紡がれていくことを心から願っています。

    • 2025年9月28日 02:54