姉妹

「なんでもっと早くお姉ちゃんに言ってくれなかったの?」

「言えなかったの……」


カフェでひとり、読書をしていると、

近く座る女性二人の会話が聞こえた。


「私が怒るとでも思った?」

「……ごめん」

女性の剣幕はすさまじく、もう一人の女性は今にも泣きだしそうだった。


「呆れた」

女性はため息を吐き、次にこう言った。


「私はあんたが妹になったって愛してる」

妹は、姉の言葉に目頭を押さえ泣いた。

それは紛れもなく美しい女性の姿だった。

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