第34話

ならメッセージを送って約束を取り付けるしかないかと携帯を取り出すが、手が止まった。


なんだかあの女の子たちとは親しそうにしていたし、友達なのだと思う。

そしたら毎日あの子たちと予定があるんじゃないだろうか。

恋人という立場ではあるけど、そこまで親しいわけでもないし、友達との時間を邪魔するのは、あんまりよくないのでは?



「……やめとこ」



私は結局なんのメッセージも送ることが出来なかった。







「アンタねぇ、ちゃんと恋人らしいことしろって言ってるでしょ!」



教室にて…ばしっと夏樹に背中を叩かれる。いたい。



「だってぇ…」


「だってじゃない!あんた最後に田端くんにあったのいつよ!」


「始業式の日」


「2週間近く前じゃないの!何やってんの!?」


「メッセージは毎晩やってる」


「それで満足するな!」



ばしばしと背中を叩かれる。いやだから痛いって。



「アタシを見習いなさいよ!アタシなんて毎日彼氏と帰って昼ご飯も食べてるんだから!なんなら登校も一緒!らぶらぶよ!」


「はいはい。よかったね」



この二週間の間に夏樹には彼氏ができた。

あまりいい噂を聞かないから止めたのだが、彼女は「彼なら信じられる気がするの!」とかいって付き合った。

ぶっちゃけ、その言葉。中学の時の初彼の時も言っていて、すっごいデジャブな気もするが

まぁ、今幸せそうなのでそこはいい。

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