第2話 16歳
16歳
人気ガールズアイドルグループ、16アイデンティティー・エイジ。通称16アイエイは14歳から23歳の女の子16人で構成されている。
あたしは、石峰
16歳の時、新進であるうちの芸能事務所からは、社長がスカウトした5人がオーディションを受け始めた。その中で、あたしは歌も踊りも一番下手だし、見た目もパッとしない。自分だけ落ちるんじゃないかと思って不安だった。
それでも全員で一次オーディションを通過して、みんなで社長とハイタッチして喜んだ。
「カオ、自信持っていいよ」
褒められて舞い上がりながら、社長の手に背伸びしてハイタッチした瞬間、指を絡められてキュッと握られた
「カオが一番輝いてた」
唇の形がグラビアモデルのようで、作り物めいた笑顔。美人てすごい。目が離せない。
「社長、もしあたしが2次も通ったら」
「たら?」
社長が少しだけ首を傾げる。
「……ハグしてくれますか?」
「メンバーに選ばれたら抱きしめてあげる」
絶対に合格してやるって決めた。
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