第7話:ディズニーランド。

「ライラ・・・今日はさ、ディズニーランドに行こうよ」


「え?ジズニー?」


「ディズニーランド・・・定番のデートコースだよ」


「もう君が何も知らなくても、気にならなくなってきた」


「あはは、ごめんね」


「あのね、いちいち謝らなくていいからね」


「ごめ・・・」


それから私たちはディズニーランドとやらへ行った。

舞浜って駅を降りると、すぐにその大きなテーマパークが見えた。


「わ〜すごい・・・」


「おとぎの国みたいだね」


「うん・・・まあ、そうだね、そういうところだからね」

「君って、子供みたいだね」


「見るもの聞くもの、みんな新鮮だから感動してるの」


「そうなの?」


「ほんとにどこかの星からでも来たんじゃないかって思うよ」


(ほんとは、そうなんですけどお~・・・)


「ディズニーランドの他にもディズニーシーってのもあるんだよ」


「へ〜そうなんだ・・・」


返事はしたものの、よく分かってない。


「楽しそうだけど・・・またあのネットコースターみたいの・・・」

「ここもあるんだよね」


「それを言うならジェットコースターだよ」

「ここにもあるよ、スペース・マウンテンとかスプラッシュ・マウンテンとか・・・

ビッグサンダー・マウンテンとか・・・」


「あ〜分かった・・・もういい」


「分かってるよ・・・そういうのには乗らないようにするから」


それから、私たちはシンデレラ城に行って、ウェスタンリバー鉄道に乗って、

イッツ・ア・スモールワールドに行って、ミッキーとミニーと 一緒に写真

を撮った。


もちろん、北斗君とのツーショットも・・・。


で、トータルミニーハウスってところでスペシャルパンケーキセットって

のを食べて・・・

ディズニーランドの中をぷらぷら歩いてベンチで腰掛けて話して笑って

めっちゃ楽しかった。


でも、ここでも北斗君は女子にモテモテだった。

その度に私は、知らんぷりしてた。


写真はあたりまえでサインまでせがまれて、いったい北斗君って

何者?って思った。

だたのイケメンってだけじゃないよね。


そんなに有名な人なの?北斗君って・・・。

このあたりから私は北斗君ってただのイケメン君じゃないって思い始めた。


「ごめんね、外野が入って・・・」


「北斗君、モテモテだね・・・ヤキモチ焼くかも・・・」


「そんなの気にしないで・・・」


「でも・・・北斗君と一緒に歩いてると女子の視線がビシビシ つき刺さって

くるんだよ・・・北斗君も気づいてるよね」

「そのくらい北斗君って際立ってるもん」

「清涼感満載だし・・・ペパーミントみたいな爽やかな彼氏・・・」

「あ、彼氏なんって言っちゃった・・・ごめん、迷惑だよね」


「いいよ、俺はライラの彼氏だから・・・俺は君しか見えてないから・・・」


「ああ・・ありがとう・・・」


(え〜そんなこと言われると、キュンってくるじゃん)


「私はね、この人、私の彼氏ですって、みんなに自慢したくなってきちゃう」


「あ、また彼氏って言っちゃった・・・ごめんね」


「ほら、また謝る・・・彼氏でいいんだよ、そうなんだからさ」

「俺はレイラのこと、もう俺の彼女だと思ってるよ」


「それって恋人同士ってこと?」


「もちろん」


「二度しかデートしてないのに、そんな関係って早くない?」

「私たち、お互いのこと何も知らないんだよ」


「だからライラのこと、もっと教えてよって言ってるだろ?」


「うん・・・そうだね・・・何から話せばいいんだろ・・・」

(って言っても何か話せば、結局、私が異星人だってこと話さなきゃ始まらな

くなる・・・もう、怖くて本当のこと言えないよ・・・)


(私も、北斗君とこれっきりになりたくない・・・)


「ライラ?・・・・ライラ?、何考えてるの?」


「あ、ごめん・・・北斗君、今日はありがとうね、楽しかった」


つづく。


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