抱えきれない感情が溢れ出した
初めて聞いた時から、
私には、泣きたくなる様な歌がある。
当時、流行っていたその歌を聞く度に、
私の後悔は、募って行った・・・・
あの電話で、告げられた別れに、
抵抗しなかった自分が、
今、とても後悔していて、そして、悔しい。
あんな言葉を、別れを、彼に言わせた、
彼の気持ちを考えると、哀しい。
何をどう、後悔しても、もう、戻って来ない。
彼は、私の傍にはいない。
でも・・・・・
7年近く経った今でも、
嫌われていたとしても、
それでも・・・・
彼は、私の大好きな人。
だって、
彼の何もかもが、忘れられない。
私を呼ぶあの声だって、
光を浴びて、眩しそうに笑った笑顔だって、
私と話す時のあの仕草だって、
照れた様に、はにかんだ顔だって、
私に怒った顔さえも、
・・・・・・・忘れられない。
何度も、捨てようと、手放そうとした。
でも・・・・何もかも、捨てきれない。
彼に貰った手紙も、
お揃いのクリップも、
学生服の釦も、
割れてしまった誕プレのコップも、
誕プレの植物も、まだ、育てている。
クリプレに貰った犬のブローチも。
お土産にもらった
蝶の入ったキーホルダーだって。
全てが・・・大切で・・・・・
でも、そんな自分が、惨めで、
ウジウジしている自分が、弱くて、
泣いて後悔している自分が、悔しくて、
・・・・でも、そんな私は、大嫌い。
惨めなのは、自分のせいだし。
弱い自分を卒業して、強くなって、
いつか彼に会った時に、
誉めてもらおうって誓ったけれど、
強くなれない。
自業自得でも・・・・・。
あの時、泣かないって、
彼の声を最後まで聞こうって、
今は、泣かないって。
彼の心が、離れていくのは、
そう、誰のせいでもなく自分のせい。
思っているだけなら・・・・
きっと、いつか、忘れるから・・・・
私の好きな人って、
今は、まだ言わせて欲しい・・・・
それが、こんなにも長く続くなんて・・・・
頭で、理解した別れが、心の中で、燻る。
後戻り出来ない事も、どうにも出来ない事も
・・・・・そう、分かっているのに・・・
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