触れた腕・・・

hana🌸

触れた腕・・・

第1話

一度は体験する。

でも、

それを後悔したくは無い・・・・


彼の部屋で、

月明かりだけを頼りに二人は見つめる。

「後悔しないか?」

彼に聞かれた私は、コクンと頷く。

「良いんだね?」

その問いにも私は、コクンと頷いた。


でも、本当は少し、震えていた。

彼を愛しているけど、でも不安は消えない。

彼に全てを任せよう、彼を信じよう。



優しい彼の気遣いの中、私は身をゆだねる。

そっと、

壊れ物でも扱う様な彼に感謝しながら

彼の首に腕を回した。


それから、

二人は夢の中に落ちて行った・・・



夢から覚めると、隣で彼が寝ていた。

触れた腕が、一人じゃない事を実感させる。

そんな一瞬が好き。

私をそっと包むような彼の腕の中にいるのが好き。

私の髪をそっと撫ぜるその手が好き。

寝息をたてる度、

動く髪が私の心をくすぐる感じか好き。


だからね・・・・

後悔なんてしてないよ。

そう、寝ている彼の横顔に、心で話しかけた。


END

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触れた腕・・・ hana🌸 @chama87

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