第15話 死神の大太刀 什伍
「小間使いのような事だけ押し付ける形ですまんな。
「それは仕方のないでしょう。
馬に鞍を乗せた
「
ため息をつく
「そう言ってくれるな。俺も
騎乗した
「
「いや、わからんな。」
「たぶん何も考えてないですって。」
互いに戯けて笑いあった。
「そろそろ行きます。相手の陣容がはっきりしていないので気を抜かないで下さいね。私は近くにいないので助けようがありませんから。」
「そういえば、
馬を進ませようとした
「
なんでここに犬神の祠があるんだろうか、
今は日の出前。ここに来たのにも理由がある。犬神に確認しておかなければならない事がある。
「
犬神に負ける事など微塵も考えてはいない。
「またか。何処に行ったんだ、アイツ。」
ここより北方、霊峰である東山を超えた先は
「さて。犬神を探そうにも、アイツが行きそうな場所に心当たりなんてないぞ。前回が初対面だったんだから仕方ないけどよ。なんだったら置き手紙くらい・・・。」
「それは無理があるってものだ。我は人の文字は読めても書けはしない。」
「そんな手じゃ、筆は握れないか。」
「厳密には手ではない。貴様らの言葉を借りるなら前足。貴様も足で筆は握らんだろ?」
「ごもっとも。そもそも、お前が人の形をしていたら文字くらい書けそうなものだがな。」
犬神は言葉を交わしつつ洞窟の中へ足を進める。そして、祠の横で腰を下ろした。
「それで、今回ここに来たのは何用だ?まさか我の顔を見に来たってことでもあるまい。」
「察しが良いな。さすがは神様。それじゃ単刀直入に聞くが。お前、
「知っていたらなんだ。そもそも、我がそれを認知していないと思っていたのか?だが、知っていたからと言って我が人間の争いに介入することはない。無論、この山に火を放とうって馬鹿が居るなら屠ってやるがな。」
こう言った犬神がフフフと笑った。
「今回の案件は猿神が介入しているってことはないのか?確かに
犬神がジッと
「その件か。確かに猿神の介入はあったであろうな。だが、安心しろ。奴等が敷いた陣は壊しておいたぞ。」
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