第14話 死神の大太刀 什肆
音から察するに今も戦闘中なのだろう。
「勘さん。」
「おそらくこの戦闘音の先には
足に自身がある者に関しは皆負けじと手を上げた。これでは埒が明かないと踏んだ
部隊の編成が済ませた
先頭を走る
山の中を進む兵の足取りは思ったより遅い。遊びで山歩きに慣れている
斜面を登りきった先に人の姿が見えた。大太刀と特徴的な外套の陰。逆光で姿ははっきり見えない。だが、風貌から
全員が何の警戒もせずに近付いた。
「
無事で良かった、
「何があったのかはここを登りきれば分かるか。」
「変わった事は?」
「そうか。」
「
「その件は場所を変えて話をしたい。」
「臨時の詰め所として、家屋を一軒お借りしてます。そちらで話をするとしましょう。」
数人の兵と共に室内に入った。
「水を用意させますので、座って待っていてください。」
暫くすると、
「それで、勘さん。わざわざ場所を変えたってことは何か見つけたんですよね。」
「あったのは骸の山。盗賊の・・・バラバラだった。あれを全て
どんなに強い者が相手でも、
「だが、彼の強さは俺達とは強さの桁が違う。それは分かった。」
「そこなんだよな、俺にはどうしても勝ち筋がみえな・・・って話の本題はそこじゃねぇよ。
「これは
「仮によ、兵が盗賊家業を始めるのはどんな時なんだろうな。」
一同は彼の言葉の意図が分からずに黙り込んだ。その沈黙を破ったのは
「戦に敗れた者が逃げた先で食い扶持を得るために・・・では、ないだろうか。逆にそれ以外あるか?を」
「そこなんだが。
「それならば沙流川の兵は何故盗賊なんてしているのだろうな。この甲冑は比較的新しい、過去に起こった戦の生き残りってわけでもなさそうだ。」
「
「それなら、
二人の結論は
「
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