ソドナ戦記
ねぎとろ
第1話 転生
-ロセ王国領カラハ-
『ロセ王国に告ぐ。我ら帝国は王国に宣戦を布告する。帝国の諸君。我が祖国を守るため、我々は王国に宣戦布告をした。我らの祖国のためにも、国民のためにも、わが祖国を護り給え。帝国よ、この世の一番であれ。
何故だ。何故私は諜報活動をしている。何故、日本のサラリーマンだった私が、幼女で特殊部隊隊員なんだ。
-日本国 横浜-
私はこれまで成功、出世を求め仕事をしてきた。このようなことを告げるのも面倒だが、チームのためにも合理的だろう。私は天才ほどの才能もなく。秀才ほどの努力もできない凡人だが、合理的に生きていくことは決めている。もっとも、性格は歪んでしまったが。
今日もいつもの道を歩く。無駄がなく合理的なルートで。道を歩いていると交差点に出た。目の前に子どもが立っている。横からは車が来ている。死を実感し、悟ったのか、絶望したのか、何とも言えない表情の子どもを見た私は考えるまもなく体が先に動いていた。なぜ助けたのか。考える暇もなかった。最後に見えたのは、助かっていた子どもの姿だった。
皆様、ごきげんよう。近況報告をしよう。私の名前はソフィー・シュパーギン。
孤児で父親は国境紛争で戦死。母親は軍医として働いていたが、無差別爆撃に巻き込まれ死亡。一人残されたのが私である。私は魔法の才能に恵まれていた。今いる国、ソドナ帝国は軍国主義で、国民皆兵制であり、近頃に似ている男女平等主義を掲げている国だ。
思い出した思い出した。私は恵まれた魔法の才能、特に偽装、移動、攻撃魔法の才能から特殊魔導学校に入学し、齢は八ながら、首席で卒業し、少尉となり、特殊部隊の隊員として活動することになったのである。
-王国 ファードルフ-
今日は我が帝国にスパイを送り込んでいる王国の諜報部隊指揮官のアーサー大佐という人間を攫って、実際のところどうなのか、まあ拷m 間違えた。調査にご協力してもらう。容疑を否認するのが悪いね。ファードルフにいるとの情報を受け、研修がてらこの部隊が送られたようだ。ここからは無線で会話をしながら探そう。
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「こちら本部。大佐の目撃情報がある。ソフィー02はすぐに向かい目撃次第報告を頼む。」
「こちらソフィー02。了解。3番通り付近を捜索中。」
「見つけたら報告をするように。」
「ソフィーより。繰り返す。ソフィー02より。ターゲット発見。発砲許可を願う。」
「やめろ。あくまで我らの目的は誘拐すること。発砲許可は出さない。」
「了解。行動準備完了。行動許可願う。」
「OKだ。くれぐれも殺さないように。本部からは以上。通信を切る。」
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帝国にスパイしている疑いのあるゴミなんて、さっさと殺させてほしいのに。そうそう、私はこの帝国を愛している。なぜかって?立場z 間違えた。なんとなくだ。そんなもんだ。
話を戻そう。しょうがないから捕らえてからお話を聞こう。作戦開始だ。ターゲットを捕らえよう。無難に魔法を使うか。
「やっほー、ご機嫌いかが?アーサーく〜ん。」
「おい、なんだお前は!誰だ!ここはどこだ!やめろ!」
「うるさい。殺されたいのか?本部に逆らってもいいんだぞ?逆に楽しいだろう。君の命と私のキャリア、等価交換しようか?」
ちょっとお喋りしただけで死人のように喋らなくなった。彼はこの時点で死人のようなものだから、まさに死人に口なしだ。手足を縛り、袋の中に詰め込む。馬車に入れようと思ったのだが。
「ちっ、重いな。私が幼女なのかお前が重いのかどっちだろう。王国の腐った上層部なら間違いなく後者だろうけどね。」
馬車に投げ入れ、なんとか帝国の国境付近まで移動できたのだが、。
「何だあれは。」
馬車の前には大量の兵士たちがいる。
「ちっ、もうバレたのか。全く、休みもくれないのか?前世では労働基準法に引っかかるぞ。」
私は独り言をつぶやき、台車の中の銃を手に取る。■■■で辞めるまで前世は自衛隊員だったのだ、あまり好きではないが、腕には自信がある。
十字架の入った鎧を着ている大勢の兵士が見える。あいつらは国境警備隊か?帝国に侵入したり、帝国兵の命を奪っているゴミどもだ。殺す。
では、狩りに移ろう。この体でも、頭を狙えば一撃で葬れるはずだ。奴らは特に訓練も受けていない貧弱な兵士だからな。
「標的百余り装填準備は、完了。」
目標は兵士の頭。一発で飛ぶか?
「来いよ、全員。相手してやる。」
「あんな幼女が大佐をさらったのか?幼女が俺達を殺せるわけがないじゃん。」
「俺達ですぐ殺すか、それとも、」
青い煙があがる。気持ち悪い。死ね。
「君たち、話を聞いているのか?二度はないぞ。」
やつらの頭に標準を合わせる。一つ、また一つと屍が増える。機敏に動く。その時、後ろから銃弾が飛んできた。
「随分とやってくれるな。お前みたいな生意気なクソガキ、地獄に送ってやるよ。」
「それで私を殺せるとでも?随分舐められているようだ。」
ただのクソガキなら死んでいただろうが、私は魔法が使える。もっとも、使わなくても避けれたが。兵士は銃を撃つ、撃った銃弾は私の前の壁に弾かれる。お前らみたいな有象無象が何人集まっても何も変わらない。
「ああ神よ。わが祖国を、聖徒を救うため。祖国を脅かす人間を、今焼き尽くし給え。」
灼熱と赤い閃光と、少しばかりの温かさとともに辺り一帯が炎にに飲み込まれ、残るのは灰と、悪魔のように笑っている彼女だった。
「おっと、忘れてはいけない。馬車は守っておいたからな。少し荒れてしまったが、帝国に戻るとしよう。るるる〜ん、る〜んるる♪」
そうして私は帝国に帰った。彼も連れてきている。全く、なんで帝国は馬車を使わせる?新兵だからか?車を使ってみたいものだ。魔法を使うのが最善手なのだが。
◆ ◆ ◆ ◆ ◆ ◆
初投稿?です。
ゾフィーは最初から魔法を使えば解決するのですが、彼女はサイコパスの傾向があるので、戦闘を楽しんでいたようです。少々口が悪いように思えますが、学校の教育は如何なものなのでしょう。
ソドナ戦記 ねぎとろ @yuuki0826
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