第27話
会社で借り上げてくれているアパートに住んでいるあたし達の家は近い。
飲んだ後はいつも二人でタクシーで帰っていた。
「・・・で?」
少しフワリとする足元に、少し高めのテンションに、酔っ払ってるのかな。なんて思いながら歩いていたら、唐突に背中から聞こえる一音。
前を歩いていたあたしはもう一度振り向いた。
「え?」
意味が分からなくて聞き返す。
「お前が今日話したかったのって、竹山さんの愚痴でも仕事の愚痴でも無いだろ?」
「・・・。」
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