ある日、主人公たちが通うクラスに転校してきたのは、とある企業が開発したAIを搭載した美少女型のアンドロイド。
人々の心と触れ合い、寄り添うセラピーAIのテストケースとして、『彼女』はクラスの一員になります。
そんな『彼女』に対する反応は人それぞれ。すぐに受け入れる者もいれば、機械人形だからと目の敵にする者も。
そんな人々の持つ様々な心と向かい合う中で、『彼女』の中で次第に変化が起きてきます。そして、それはクラスの中でも同様に……。
人間とは異なる、人間を俯瞰するような存在との日々の中で、互いに変わっていく面々。そんな状況の中で主人公は、果たしてどのような変化を体験することになるのか……。
心揺れ動く青春という時期に寄り添う、どこか切なくも優しいSF作品です。
感情の起伏がまだ乏しいセラピー用のAI搭載アンドロイドの美亜。
様々な問題を抱える子どもたちが、美亜と過ごすことによって自分や周りと向き合っていくことになる。
最後に変えられたのは、子どもたちだったのか美亜だったのか――。
29,610文字という短い作品の中で話をまとめ、学校という舞台の為に登場人物も多い中で大変まとまっていて読みやすい作品だと思います!
児童書編集者主催の「人工知能×青春小説」大募集!という公式さんの自主企画に向けた作品で、あまり長い作品は苦手だな、SFっぽいお話は苦手だな、という学生さんにも学園モノという括りなのでとっつきやすいのではないでしょうか。
SF系が苦手な私ですがサクサク読めて最後は感動できました!
是非おすすめです!