高校一年生の夏休み、ある特別な宿題が出題された。それはAIを活用し、一万円以上を稼ぐという耳を疑う内容だった。著作権の侵害や闇バイトへの介入は禁止、友人のアドバイスを得ながら目的に向けて邁進する物語。
chat GPTでの試行錯誤、SNSやYouTube――健気さに心が熱くなるだけでなく課題を通じて成長を感じるテーマに仕上がっており読み応えがある。
現在、我が国で最も学習機会損失の大きい分野の一つが投資を含めた『お金の授業』と叫ばれて久しい。本書にはロバートキヨサキ著『金持ち父さん貧乏父さん』の資産をつくる本質が散りばめられている。その筆跡をみとめ、お金に対するある程度の理解と解釈のもと自論を交えた展開が素晴らしい。
時間的制約と目標金額設定には些か現実性を欠くものの、それらを差っ引いても本作を読む価値は十分あるだろう。
お金を稼ぐことの大変さとその価値観の醸成、そしてこれからAIが急速に普及する社会へと巣立っていく若き人材の育成に、私たちが生徒たちの気概と精神とから学び改め、見直す契機としたい。