だって俺たち付き合ってるから

ワシュウ

だって隣の部屋に女子いたら付き合うよね?


「ツモォ!来たコレやったー!きゃぁー!」

「えっ?!清一色チンイーソーだと!」

「ぐぁぁ飛んだぁ」

「シャボ待ちツモるか単騎待ちだったのになー」


「ムフフ、また勝っちゃったのだニャハハ!天下無双とか調子乗らないよ?でもさっさと脱げ愚民どもアーハハッ」


「誰だよ脱ぎ麻雀言い出したの…あ、俺かぁ」

「そうだよお前だよ!野郎のパンツとか見たくねぇーし」

「なー、マイちゃん脱いでよぅ」


「お黙りぃ雑魚ども!オラ、これでジュースでも買ってこいや」 小銭入れをポイッ


「あっ財布渡してくれるんだ優しすぃ…500円しか入ってねーし」


「なー俺ピノ食べたい」

「じゃあ俺ダッツのクリスピーサンド抹茶味」

「じゃあアタシはガリガリくん梨のやつ…ってアタシの財布やん!コンビニのダッツとか300円超え却下!自分で買えや」


「マイちゃん買って…ホイ」 …ポロリ


「ちょっ脱ぐなぁー!きゃぁー!きゃぁー!」

座布団スラッシュ


「おぃー!マジで脱ぐなよ引くわー!」

「お前ら、俺の部屋でうるさくするなよ」


「きゃぁー!座布団で外出たよ!ヤバくない?捕まるって…ちょっと待ってー!せめてパーカー着てよー!」


フリチン男とそれを追いかけるジャージのギャル系女子が出ていく


「なー、あの2人付き合ってるの?」

「え?!…違うだろ」だって俺と付き合ってるし


散らばった空缶や菓子袋を片付ける。ここは大学の近くの学生アパートで春休みに隣近所の部屋の奴らで集まってる。


ギャル系女子は俺の隣の部屋の住人、大学デビューはっちゃけ地方都市出身の元真面目女子。ジャージがお洒落だと勘違いしてる


「なー、あれ見ろよ!あいつらゾンビダンスしてる!ウケる」

「マイちゃん元ダンス部だって」

「へー、何で知ってんの?」

「……まあね」


だって彼女の部屋に遊びに行ったから。アルバム見せてもらって、生徒会とかやってる真面目ちゃんだった。高校はダンス部で中学の時はバスケ部の部長だって。見た目はギャルだけど、美人で面倒見よくて真面目で優しい俺の彼女です


フリチン男は彼女にアタックして振られてるんだよ、だからお前も彼女に告るとか辞めろよな?

俺らみたいなのと仲良くしてくれる気さくなギャルなんて、SSレアの超希少種なのは分かるよ

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だって俺たち付き合ってるから ワシュウ @kazokuno-uta

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