KAC は毎年三月に開催されますので本作も三月に公開されました。本レビューが四月に記されているのは評者の遅刻であり申し訳ありません。作品の中は、まるで、盛夏に涼風が吹くような清々しさを味わえます。題名から「妖精には悪意が……」と身構えますが、どうでしょう。そのあたりは何とも申しません。本年は数ヶ月すると夏を迎えます。夏の最中に読めば心地よいでしょう。次の年も、そのまた次の年も。夏が訪れる度に思い出したい物語です。