人影

お盆だからかな?何か気配を感じる。

ガトン、ガタン、ドン


気配がする方に視線をやると、チカっと光った。違う方から気配を感じ、そっちに視線を動かすと、スーーーーーーーと人影が歩いていった。


あーーー久しぶりにハッキリ視えたなぁと愛果は思った。


少し疲れたなぁと感じ、横になった。今度は、頭のところに何かを感じた。


えっ?何?だれ?と声に出していた。


視線の方を視ると、薄っすら何かが視えた。

小さい動物?のように視えたが、何だかわからなかった。


今度は、キッチンの窓のところが気になり視ると、また薄っすら人が視えた。

ん~~この人は…………生霊かな……?

霊的な防御は完璧だから安心だと考え仮眠をとった。


ガタン、ゴトン


音で目をさました。

何の音だろうとキョロキョロすると特に変わりはなかった。

きっと、祓ってくれたのかなと思い、ありがとうと心の中で伝えた。


ダグラスから連絡がはいった。

「春樹と一緒なんだけど、泊まりに行っていいかな?」

愛果はいいよーと言った。


ダグラス達は

「お母さん、おじゃまします」と挨拶して家に入った


愛果はお母さん帰って来てるのね。視えないけどうれしいと思い、ニコリと微笑んだ。


愛果はダグラス達に飲み物を用意した。

ダグラス達には、麦茶。

お母さんには、氷とミルク多めのアイスコーヒーを準備した。


「お母さん、アイスコーヒーうれしいって」


「良かった。お母さんは、氷とミルク多め、甘さは控えめのアイスコーヒーが好きなの」と愛果は話した。


春樹はマロンと遊んでいた。

マロンがアイスコーヒーが置いてある席の前に行き、しっぽをフリフリして挨拶してるようだった。

春樹が「マロンえらいなぁ、お母さんに挨拶してるのかぁ」と言った


愛果が突然「あの人影、お母さんだった?」と聞いた。


「うん」


「いま、うんってお母さん言った?」


ダグラス達は言ったよ。聞こえたの?と愛果に尋ねた。


「聞こえた」と泣きながら喜んだ。


お母さんを含めダグラス達と久しぶりに楽しい時間を過ごした。



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愛果の不思議な日常 西野まなか @mj2

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