慈父シノブさんは凄い人だと思う。尊敬すべき人であり、こんな人になれたならと私も憧れる、そんな人である。強くて思いやりに溢れていて、主人公良樹を慈しみ育ててくれた。「血は水よりも濃い」といわれるが、その濃い水と同じ、いやことによっては何倍もの愛情と絆で結ばれるものがある、とシノブさんは教えてくれている。本当に良き父であったシノブさん。そして最後に良き母でもあったということも知った。実に父であり母であり命の恩人でもあったであろう。無償の愛とはこういうことをいう、そんな心温まるお話です。