6.エンディング

リズベット:「今のは……魔神?いえ機械のようでしたが、真語魔法を使ってきたような……」


ミリティアナ:「混ざっていたのでしょうか……やっぱり、魔域は怖いのです」


エルヴィン:「異変の報告は必要だな。機械が変質するとは」


GM:戦利品をどうぞ。


エルヴィン:さて、戦利品をふたつ振ります。

ミリティアナ:では1つ。

ミリティアナ:エルヴィンが大分いい目


 エルヴィンの戦利品判定の結果は12と10であった。


GM:魔動部品(300G/黒白A)×3、未知の魔動部品(2400G/黒白S)×2。アビスシャード(200G/-)×8。


GM:さて魔物が消え去った後、制御パネルを見れば、魔動機文明語で各スイッチに説明書きがある。単語は平易なもので、君たちでも簡単に操作できそうだ。

GM:『OFF』になっている機能を順番に『ON』にしていくことで、工場は稼働状態になるらしい。順番も付記されているので、間違えることはないだろう。


リズベット:「工場を稼働し、状態を調べましょう。何がどのように生成されるのか調べる必要があります」


ミリティアナ:「ふむ……ふむ……これなら動かせそうなのです」


イーリス:「正しく動作するかの確認だな」


エルヴィン:「さすがに学がない俺には勝手がわからん。施設の機能確認は君達に任せた」


ミリティアナ:取りあえず、手順に従って操作してみましょうか。


GM:ではミリティアナが制御パネルを操作すると、天井の灯りがつき、工場内が明るくなった。

GM:同時に上階で物音がする。どうやら工場が稼働状態になったらしい。


ミリティアナ:「……これで、いいはずなのです」


リズベット:「では階段を戻りましょう」


GM:地階に戻ると、魔動機が動作している様子だった。


ミリティアナ:何が出来るかな。カロリーメイト的なのだろうか。

エルヴィン:無から肉野菜穀物を生み出せる超技術とか?


GM:階段を登ったところには何か出てくるような管がある。正面入り口の方から何か処理されてくるのだろう、と予想はつく。

GM:というわけで正面シャッターの方へ内部から向かう。

GM:そこには材料かなにかを投入するための箱が設置されており、蓋が閉じていた。


エルヴィン:「なんだこれは」何か入れてみる?

リズベット:「蓋を開けてみましょう」


GM:材料の投入口である箱の蓋を開けると、魔動機文明語で「任意の数の〈剣の欠片〉を投入してください」とメッセージが流れる。


ミリティアナ:「思っていたのと大分違う材料なのです……」


 〈剣の欠片〉はカルディアの破片であり、マナが結晶化したものである。それを精製するわけだから、何が出てきてもおかしくはないだろう。


GM:なお魔動機文明語はミリティアナしか分からない。


ミリティアナ:「……材料は、〈剣の欠片〉みたいなのです……」

リズベット:「ほう、材料は〈剣の欠片〉ですか。試しにひとつ投入してみましょう」

エルヴィン:「そうだな、検証は必要だ」


GM:君たちが〈剣の欠片〉をひとつ箱に投入して蓋を閉じると、パイプライン内をベルトコンベアが流れていく音がする。

GM:いかなる原理か、出口からはパッケージングされた四角い物体がポロポロと落ちてくる。

GM:しばし待つと、小山ができるほどの四角い物体が出来上がった。その数はちょうど100個だ。


ミリティアナ:「ひとつでだいぶできるのです……」完成品を一つ開けてみましょうかな


GM:銀色の袋状のパッケージを開ける。中から一本の堅焼きパンのような質感のものが出てきた。薬品学判定で目標値10だ。


ミリティアナ:セージ知識(コロコロ)16。

イーリス:ドクターで薬品学(コロコロ)18。


GM:〈カロリーバー〉効果:保存食1食分に相当する栄養素を蓄えた棒状の食べ物です。


リズベット:「どうやら無事に食料が入手できるようですね。剣の欠片ひとつで100食分ですか、なかなか変換効率が良いようです」

ミリティアナ:ほんとにカロリーメイトだった。

エルヴィン:「だが〈剣のかけら〉は街の防衛にも必要だ。どう使うかは、上層部の判断に任せよう」

イーリス:〈守りの剣〉あったのかね?

ミリティアナ:大丈夫そうなので食べてみよう。

ミリティアナ:魔神だとあんまり効果ないしなぁ。

GM:〈守りの剣〉、必要ですかこの魔域内で。

イーリス:そして魔神には〈守りの剣〉は効かぬ。蛮族やアンデッドははいるかわからん。効率が悪そうだ。


リズベット:「問題は王都との距離ですが……」


GM:そのとき、グラグラと大地が揺れ始めた……。


GM:ではマスターシーンです。

GM:玉座の間にて、ヨル女王は護衛のハムラ、侍女のアリーゼを控えさせ、ライフォス神殿長ブライシオとの謁見を執り行っていた。


ブライシオ:「アーデニ神殿長のイーリスがこう度々、不在になると医療現場が不安定になります。別の人材に変えるわけにはいかないのでしょうか?」

ヨル:「それは私も懸念していますが、彼女以上の人材がいないのは事実です。配下の神官を育ててなんとかしてください」


GM:ブライシオとヨルがやり取りをしているとき、突然ハムラが腰の剣に手をかけた。


ハムラ:「そこにいる者、出てこい!!」

仮面の男:「おや、見つかってしまったか」


ヨル:「……あなたは!」

仮面の男:「やあ。久しぶり。1ヶ月でよく国を建て直したね」


ヨル:「あなたの言う通り、ここを私たちの王国にしました。問題は多いけれど、なんとかやっています。1ヶ月も経って姿を現したのは何の目的があってのことでしょう?」

仮面の男:「君たちが『食料生産工場』を制圧したようだから、ちょっとしたサービスをしようかと思ってね」

ヨル:「『食料生産工場』?特務部隊が任務を遂行したのですね。それでサービスとは……?」


仮面の男:「変遷を起こしてあげよう」

ヨル:「変遷?」


仮面の男:「王都から東を見るといい。そうすれば分かるよ」


GM:踵を返す仮面の男。立ち去ろうとするその背中に、女王ヨルが声をかけた。


ヨル:「待ちなさい。せめて名前くらいは名乗ったらどうです?」

仮面の男:「うん?そうだね、私の名前はヴァイス。それではまた会おう――」


GM:ヴァイスは姿を消した。


ヨル:「王都の東に一体、何が……」

アリーゼ:「私が見てまいります」

ヨル:「いえ、この目で確かめる必要があります。私も行きます」


GM:護衛のハムラと来客中だったブライシオも伴い、謁見の間からテラスに出て王都の東に目をやる女王一行。

GM:そこにはかつての荒野はなく、魔動機文明時代の遺跡と思しき建物が鎮座していた。


 画面を操作してPCたちの視点に戻る。


GM:なんと外へ出ると、王都がおおよそ1日の距離にあるではないか。

GM:何が起こったのかは分からないが、ここは奈落の魔域。何が起こっても不思議はない。


リズベット:「あれは王都……?なぜ王都がこんなに近くに?」

エルヴィン:「天変地異か。結果は好都合だが……」

ミリティアナ:「何て出鱈目なのです……」魔域コワイ

イーリス:「んん?」

リズベット:「何はともあれ任務は完了しました。王都が近くに来たのは好都合です。城に帰還しましょう」

エルヴィン:「ああ。一人も欠けることなく任務が完了できてよかった」


GM:以後〈剣の欠片〉は城や冒険者ギルドに納めることで食料に変換され、名誉点を得ることができるようになりました。

エルヴィン:はい。


GM:EDはないですが、なにかしたいことはありますか?

エルヴィン:友人ということにしていいなら、ハムラと会話をしたいです。

イーリス:施療院に戻りつつ、ブライシオや見習いをねぎらっておこう。

イーリス:こちらは特に演出はいらぬ。

ミリティアナ:こっちも大丈夫かなぁ。


GM:じゃエルヴィンがハムラと会話。


エルヴィン:執務の合間のハムラに、無人の廊下で話しかけます。


GM:城の一角。ミリティアナは学園に。イーリスは神殿に。リズベットは王女の傍付きに戻った。


エルヴィン:「ハムラ、お前の妹は、確かに十二分に頼りになったぞ。だがまだ子供じゃないか、なぜ推薦した?」

ハムラ:「その話か……。推薦したのは、妹が、ミリティアナが望んだことだからだ」


エルヴィン:「そうだったのか……」

エルヴィン:「それで、お前はミリティアナが特務部隊にいることを望むのか?」

ハムラ:「……いや、本音では心配だ。しかしミリティアナは優秀だから、きっと特務部隊でもやっていけることだろう」


エルヴィン:「そうか……」

エルヴィン:「俺も、自分の妹と同じくらいの子供が死ぬところは見たくない。俺の命がもつ限り守ってやる。だから、お前はこれからは子供が戦わないでいいような国を作ってくれ団長殿。俺達下っ端の鉄砲玉は、命令通りに任務を遂行するくらいしかできることはないんだ」

ハムラ:「分かっている。国を民を守るのが騎士の務め」

エルヴィン:「頼んだぜ。ま、俺なんかを信用できないかもしれないけどな」ハムラがそんなことを思うはずはないと思いつつ、半分冗談で。わずかながら不安はありますが


ハムラ:「いや……信用はしている。エルヴィンがどのような存在であろうと騎士であることには違いないのだろう?」

エルヴィン:「ああ。俺は騎士であり、お前の部下で、女王陛下の剣だ」


エルヴィン:「忙しいところを呼び止めてすまなかったな」

ハムラ:「いや、いい」


GM:ではハムラは女王のもとへ立ち去ります


エルヴィン:では、ハムラが去って行った後に

エルヴィン:「そうだ、俺はエルヴィン・フランツ。アリーゼを守るために騎士になった……」確認するようにつぶやいて、終わり


GM:はいでは奈落王国キャンペーン第01話「食料生産工場」を終了します。お疲れ様でした。

エルヴィン:お疲れさまでした

ミリティアナ:お疲れさまでした

イーリス:おつかれさま


----------リザルト----------

ミッション経験点:1000点

最大脅威経験点:800点

魔物討伐経験点:830点

合計経験点2630点

プラス各自1ゾロ


戦利品2500G

報酬ひとり3000G

ガメルひとり5500G


名誉点16


アビスシャードひとり2個


一般技能の成長ポイント+2点


能力値成長2回

----------------------------


 これにて第1話は終了です。ここまで読んでいただきありがとうございました。

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