第7話

二人組に不快な視線を向けていると何故かチャラい方が身元を明かしてくれた。



「俺たち、まぁ……簡単に言ったら警察なんだけど。」



そう言って後から来た男が私に警察手帳を向けてくる。


ちょっとチャラい上にだいぶ怪しいけど、本物らしいそれを見てゴクっと唾を飲み込む。




…なんでこんなところに警察いんの?


零地区で警察なんて見た事ないんだが。




そんな疑問はすぐに発せられた男の言葉で解決された。



「最近零地区酷いみたいだから、ちょっと捜査をね。」




多分この人たちは警察でも偉い人なのかも。


だって制服じゃないし、スーツだし。


少ない知識でなんとなくそう思った。




「ユキ…。あまりペラペラ喋んな。」



ルイと言われた人は、ユキと呼ばれたそのチャラそうな警察に水を差すように口出しをする。





捜査って…、もしかしてレオ危ないんじゃないの?



そう思った時だった。



「なァに?俺の子が何か迷惑かけたァ?」




男たちの後ろから今度は聴き覚えのありすぎる声が耳に響いた。

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