第6話

だけど目の前の男は相変わらず私に銃口を向けたまま。




「俺の質問、答えられない?」



明らかに目の色が変わり今にも引き金を引きそうな男にびびって一歩後退る。



まじで、なんなのこの状況…。


そう思うのに言葉が声となって出てこない。



あまりにも威圧感が凄いこの男が向ける視線はとても冷たいのに、その瞳はガラスみたいに綺麗だと思った。




「あ…あの…。」


「ルイ!急にどっか行ったと思ったらなにやってんの?女の子じゃん。しかも子供じゃん!そんないたいけな子に銃口向けるなんて…やめなよ。」



私が言葉を発したとほぼ同時、男の後ろから声が聞こえた。


目の前にいる男の背後から走ってきたその男は、これまたスーツを着ているのにどこかチャラく感じる。


どうやら二人は知り合いらしい。




そしてルイと呼ばれたその男はゆっくりと拳銃をおろした。


その様子に私はホッと胸を撫で下ろす。





っていうか…。



「18だっつってんだろーが。」



そう言った私に後から来た男がぎょっと私に視線を向ける。




「なんだ、やっぱり子供じゃん。」


そして、ふわっと微笑んだ。

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