二人称で描かれる、とっても優しい物語でした。
ひなまつりの日を迎えた「ある少女」に話しかける存在。
その声はどこから聞こえているのか。少女のことを優しい目線で見守る何者か。
友達もできて、少しずつ前に向かって行けている少女。
でも、ある瞬間に大きな変化が……。
優しさに溢れていて、しんみりと心に沁みる作品でした。「声」の正体。「声の出所」となっていたもの。
声を発していた「私」の正体。そして、ラストで少女が取る行動。
どんなに壊れても汚れても、「声の出所」だったものを大事に取っておく。その場面を見たことで、胸が締め付けられる心地がしました。
「ひなまつり」という時間を優しくてあたたかな筆致で綴った、とても素敵な物語です。