生きる屍、生きる理由を見つけたならば

憑弥山イタク

生きる屍、生きる理由を見つけたならば

 生きる理由を見つけることは、生きる以上に難しい。

 呼吸いきをして、心臓を動かして、脳を動かしていれば、何を考えずとも人は生きられるから。

 見えないものを見つけることは、不可能とさえ思えるほどに困難極める。

 光の無い暗闇の中で、たった1粒の種を見つける。見つける覚悟と見つけた幸運が無ければ、生きる理由になんて巡り会えない。


 けれども、人は生きる理由をいつしか見つける。

 彼に会いたい。

 彼女に尽くしたい。

 あの人に愛されたい。

 あの子を愛していたい。

 それが人か、動物か、或いはモノかは人次第。

 が生きる理由に等しいならば、姿も形も関係無い。

 他者と違えど、揶揄されど、己の見つけた生きる理由を、他人の言葉よりも優先して信ずる。そうすれば、愚劣で低脳で傍若無人な奴等だれかよりは、美しく、充実した未来を歩めるから。


 人は成長し、老い、やがては死ぬ。

 骸となれば、最早夢も希望も抱けない。

 然り、今しかない。

 夢も希望も、生きる理由に伴う。


 人の死には、理由がある。

 病気。事故。殺害。

 死ぬことにさえ理由があるならば、生きることにも理由があって良いでしょう?


 理由も無く生きるだなんて、勿体無いでしょう?


 人生が楽しくないならば、生きる理由を見つけてみるといい。

 不思議と、自ら命を絶つことが、馬鹿馬鹿しく思えてくるから。


 生きる屍と言われても、確かに生きている。

 屍になっても生きてるのだから、きっと心は、生きる理由を求めている。


 生きる理由を見つけたならば。

 きっと、昨日の自分よりも、強く生きられる。

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