筆者の巧さで読み物の様に読めます幼き頃雛人形に思っていた思いとは裏腹に、よくある事です過去は変えられないけど、今を良くしていく事は出来ると思うので、過去を思いつつも良き母としてずっと……
たくさんの人に愛され祝福されていた時、「こうあって欲しい」と呪いを掛けられた時、ここにある雛祭りは、その両方が篭っているよう。最後、七段かざりの雛人形としまわれているのは、そんな様々な想い出なんだろうな、と思う一文でした。
お雛さま、七段飾り。あなたの家にはありましたか?作者さまの家には、あったのです。それは、あたたかい家族の思い出。そして、成長してからは、切なさも連れてくる。どう切ないか。それは、大人になってから回顧するから……。これ以上は、本文を読んでみて。大人の女性は、良く共感できると思います。
このレビューは小説のネタバレを含みます。全文を読む(164文字)
期待通りにならなくても、思い出としては変わりなく残る素敵なお話でした。行事と家族の思いが交わる、大人になったからこそ感じる記憶の引き出しが見られました。