第3話 同級生

次の日、学校へ行くと…


その日も、僕の心は昨日の出来事でいっぱいだった。夏樹が家に来てくれたこと、僕の推しがまさか自分の家の隣に住んでいるなんて、まるで夢のようだった。帰る時も、彼女が僕を待っていてくれたことが何より嬉しかった。


でも、そんなことを考えている暇もなく、学校へ行くと、ホームルームが始まった。

担任の山口彩乃先生が黒板に何かを書きながら、突然言った。

「今日から、合計転校生が7人来るんですけど、うちのクラスは他の教室よりも多くて3人来ます。女子ばっかりですけど、結構美人ですよ。」


その瞬間、クラスの男子たちは一斉に声を上げて騒ぎ出した。

「マジで?美人!?どんな子だろう?」

「絶対かわいい子が来るだろうな!」

「マジで楽しみだな!」


僕は席で少し落ち着いて考えていた。

隣の席の佐藤翔太が顔を向けて、笑顔で言った。

「どんな子が来るんだろうな、楽しみだな。推しとか来ないかな?」

翔太とは小学校からの幼馴染で、よくこういう話を一緒にしていた。

「どうだろうな。美人が来るって言ってたから、まあ期待しとこうか。」

僕は少しだけ期待を込めて答えた。


そして、その転校生が教室に入ってきた時、僕の心臓がドキッとした。

まず最初に目に飛び込んできたのは、圧倒的なオーラを持った3人の女の子たちだった。

その中に、まさに僕が推していた「セブンスター」のメンバーがいると知った瞬間、僕は驚きと興奮で身体が震えそうになった。


転校生の自己紹介

転校生が一人ずつ自己紹介を始める。

まず最初に立ったのは、圧倒的な存在感を持つ「篠崎夏樹」。彼女こそが、セブンスターのセンターだった。

「篠崎夏樹です。よろしくお願いします!」

その一言に、教室が一瞬で静まり返った。

センターだけあって、彼女のオーラは群を抜いていて、何か他の人とは違う圧力が感じられた。

その笑顔、仕草、どれもが完璧だった。僕の推しだったから何か自分が誇らしく感じた!


次に、隣に立ったのは「水野美穂」。

「水野美穂です!よろしくお願いします!」

美穂さんもまた、スタイルが良く、優しさが滲み出ているような雰囲気を持っていた。


そして、3番目に紹介されたのが「松田美咲」。

「松田美咲です。よろしくお願いします!」

彼女もまた、普通のアイドルメンバーとは一線を画す個性を持っていて、何かミステリアスな雰囲気を漂わせていた。

全員セブンスターのメンバーってどういうことなんだろう?まあ、そこは聞かないほうが、彼女たちのためだよね!


遅れて、僕の心臓はその瞬間、自分の心臓が暴走しそうになった。

「まさか、夏樹が転校生として…うちのクラスに…!」

信じられなかった。アイドル、セブンスターのセンターが、今この教室にいるという事実が、頭の中で何度も反響していた。


その後、席替えが行われ、僕は少しドキドキしながら、座席を引いた。

「えっ、窓際!?ラッキーだな。」

窓際の席は気分的にも落ち着けるし、外の景色も見れるからちょっと嬉しい。


そして、隣の席が誰か気になって見てみると、なんと隣が「水野美穂」だった!

「え、えっ、隣が美穂さん!?嘘だろ…」

一瞬、信じられなかった。

夏樹さんじゃないとしても、美穂さんが隣だなんて…こんなチャンス、あるわけがない。


男子たちからの羨ましそうな目線も痛いし、内心でドキドキしっぱなしだった。


「さ、さっきの自己紹介、改めてよろしく!」

僕は一応挨拶して、少しだけ照れながら言った。

「よろしく!」

美穂さんが笑顔で返してくれた。ああ、もうこんな美人と隣の席なんて、推しじゃないにしてもドキドキしちゃう。


その後、歴史の授業が始まり、今日使う世界史の教科書を忘れてしまったことに気づいた。

「あ、教科書忘れちゃった…」

少し焦っていると、美穂さんが静かに言った。

「貸してあげるよ。」

「ありがとう…助かる。」

そして、一緒に教科書を見ながら授業を受けていると、

「ドジなんだね、可愛いとこあるんだ。」

と言われ、思わず顔が赤くなった。

「うわぁ、なんかドキドキする…」

推しでもない美穂さんに、まさかこんなことを言われるとは…!でも、変な気持ちがした。

そして、ふと隣を見ると、夏樹が冷たい視線をこちらに向けていた。

「…どうしたんだろう?」

その目線が気になりつつも、授業は進んでいった。


放課後、学校を出ると、夏樹が待っていてくれていた。

「推しが俺のことを待ってくれるなんて、これは夢か?」

そんなことを考えながら、僕は彼女と一緒に帰路を歩いた。


昼休みになると、夏樹が教室のドアを開けて入ってきた。その目が、まっすぐ僕を見つめてきた。

「…どうしたんだろう?」

その目線が気になり、思わず少し背筋を伸ばして座った。


放課後、学校を出ると、夏樹が待っていてくれていた。

「推しが俺のことを待ってくれるなんて、これは夢か?」

そう思いながら、僕は彼女と一緒に帰路を歩いていた。


家に帰ると、グループLINEの通知が来た。

「明日土曜日だから、夏樹さん呼べるか確認しといて。」

「お前、夏樹さんが帰る方向で帰ってたから家近いのかと思って、伝えておいて。」

「今度グループLINEに入れないとね。」

そんなやり取りをしながら、僕はワクワクしっぱなしだった。


しばらくして、夏樹から返事が来た。

「ああ、明日スケジュールないから行けるよ!グループLINEで伝えといて!」

夏樹が来てくれる、って本当に夢みたいだ。明日が楽しみすぎて、夜しか眠れないかもしれない!。

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