第8話 特異体質
朝日が上り目を開けると今までとは一風変わった風景、外へ出てみると吹き抜けてくる風に心地よさを覚える目覚め、俺が人生で経験したことのないような清々しい朝だ。近くの沢へ向かってみるとムミルがすでに起き、沢の水で顔を洗っていた。
「よぉ」
ムミルは振り向き「おはようございます」と返す。
俺達は顔を洗うと少しばかりの朝食を食べた後テントを片付けて歩み始めた。
歩きながら俺はムミルに質問する。
「なぁ、ムミルは〈固有能力〉みたいなのってないのか?」
ムミルは答えた。
「ええ、私は生まれつき魔力の流れや量を直感的に理解することができるんです。」
「つまり?」
俺は尋ねる。
「要するに相手が魔力をそれだけ有しているか、今どのようなタイプの魔法を使うのかが大体わかるんです。」
「なるほどな。」
俺が感心しているとムミルは続けて話す。
「ギルドでカードを作る時変な玉に触れたりしたでしょう?アレはその人から出ている魔力や形質を測り取ってそれを具体的なスコアとして示すものなんですよ。」
「結構複雑な作りをしているんだな。」
俺がそんなことを思っていると足元に巨大な蚊がができていた。
「危ない!」
俺がムミルを突き飛ばすとムミルが元いた場所には鋭い牙をした竜が襲いかかっていた。
「また竜かよ。しかも前よりずっと大きい。」
俺はその龍を見てみると竜の上に乗っている1人の男を発見した。
「気をつけてください、前の龍とは魔力量が比較になりません。オマケに何か別の魔力の気配を感じます。」
ムミルが話す
「誰だ⁉︎」
俺が叫ぶとその男はゆっくりと身を乗り出す
「俺はジェラール今回はお前ら2人に用があって来たんだ。」
俺とムミルはそれぞれ身構えた。
「で、何のようだ?」
「お前は最近竜を討伐したよな?」
ジェラールは尋ねる
「あぁ」
俺は答えた
「その竜は俺のお気に入りでね名前はアグリナと言うんだが討伐されてしまったからには君たち2人とも倒すしか無くなってしまったんだ。」
「まじかよ、あの竜が、、、」
「さぁ行くぞ、スフィーダ!奴らを焼き払え!」
グギャャァァアオ 竜は激しく吠えた
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