第13章 警告 第2部
夕食後、みんな自分の部屋に戻った。
クジョはベッドで長いこと寝返りを打って、眠ろうとしてた。しばらくスマホをいじってたけど、ようやく意識が落ちた。
夢。暗くて、深くて、静か。
クジョは森のどこかで膝をついて座ってた。自然と二人きり。鳥がさえずり、虫がブンブン鳴いて、葉っぱが風にそっと揺れてた。まるで世界が何か大事なもの、または誰かを待ってるみたいだった。
クジョは静かに、顔に吹くそよ風や野生の新鮮な空気、軽やかな感覚を楽しんでた。
他人の気配に気づくのに時間がかかった。
クジョが目を開けて、後ろを振り返る。青いフード付きの服を着た謎の人物が木にもたれてた。深いフードの下で、白く光る目が興味深そうにクジョを見つめてる。フードの中から、まるで時間の反響みたいな深い男の声が響く:
「やるじゃん、気づいたんだな。目に見えて成長してるよ。」
「マリとステファンが話してたあの人か?」
「俺は人間じゃない。でも、そうだ、俺のことだよ。」
「人間じゃない? じゃあ何だよ?」
「今はそれについて話せない。」
「なんで?」
「お前にはまだ知るには早すぎる。」
「せめて名前くらい教えてくれよ、ミステリアス野郎。」
見知らぬ男がフードの下で顎を掻く:
「俺の名前? ふーむ、いいよ。俺の名前はジャクゼラフだ。」
「ジャ…誰?」
見知らぬ男が首を振る:
「ジャクゼラフ。でも、お前はジャザーって呼んでいいよ。」
「ジャザー? 俺、寝てる間に死んで、異世界転生でもして、今お前が俺をどのアニメ世界に送るか決めるってわけか?」
ジャザーが大声で笑う:
「いや。お前は存在そのものと同じくらい生きてるよ。」
「そうなのか? で、俺たちに何が欲しいんだ、ジャザー?」
「今は何も。ただ見てんだよ。他に何すりゃいいんだ?」
「何のために?」
ジャザーが舌打ちして、人差し指を振って近づいてくる:
「ツツツツ…質問多すぎだよ、友達。」
彼はクジョの前に膝をつく:
「俺がお前たち全員に言いたいことは一つだけだ…あいつを含めてな。」
ジャザーが首を振って、木々の間に隠れて、静かに会話を聞いてたシロを指す。
クジョが呆然とする:
「シロ!? でもどうやって…?」
ジャザーが落ち着いて答える:
「これは完全な夢じゃない。今のところ、ここがお前たちと会える唯一の場所で、お前たちの世界に危険を及ぼさないんだ。」
シロが木々の影から出てきて聞く:
「お前、何を言ってんだ?」
「さっきも言ったけど、お前たちにはまだ全部を知るには早すぎる。でも一つだけ言うよ:自分の欲望を恐れな。」
ジャザーが笑って指を鳴らす。
クジョとシロが一気に目を覚ます。
シロがすぐクジョのとこに駆け寄る:
「俺、一人で頭おかしくなったわけじゃないよな?」
「みたいだな…」
「あの『欲望を恐れな』って何だよ?」
「さっぱり分からん。警告したかったのかもな?」
「何を?」
「俺…俺にも分からん…」
シロが周りを見回す:
「もう朝だ。」
「くそ。寝不足だよ。」
「俺もだ。みんなに話す?」
「いや、まだいい。最近アクション多すぎるし…」
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