戦略戦術を思考する事が好きな令嬢は、その才能を認めた父が己の職責に高める為に搾取し、王太子に望まれ婚約者になるも、貴族令嬢の責の社交界の場に出る隙すら戦略戦術を思考する時間に当てる様父に厳命され、王太子の相手は双子の妹が担い、終いには、妹が姉に虐められていたとの虚言を鵜呑みした王太子から婚約破棄と国外追放を宣告され、国境との境の森に捨て置かれる事態となるも、敵国の王が間者からの報告を受け自らその令嬢救出に迎い、彼女の戦略戦術の才を認めていた事から、軍師として王の側使いに雇い、その甲斐もあり、隣国であり軍師となった彼女の祖国との戦に勝利し、その過程で彼女に戦略戦術を思考する事を強制した両親や婚約者を掠奪した妹、及び婚約破棄した王太子を誅した展開は、読んでいて、スッキリさせられました。後に王と彼女が結ばれその二人の子供の長姉が軍師を目指すと宣うに温かに見守る両親の姿が、ヒロインの両親との対比の描かれ方が天晴です。