エンディング

混乱した妹の頭の中で『技術とは?』と『心とは?』がぐるぐると回ります

あれだけ自信のあった技術もわからない

そして上手くなりたかった気持ちも

そもそも私は何で歌ってたの?そしてコンクール溢れた「お姉ちゃんと一緒に歌いたい」という思いで姉の部屋の前に居ました


怖い事があった時怒られた時

逃げ込んで歌い飛ばしてくれた姉の部屋

楽しい時嬉しい時

一緒に歌おうを誘いに来た姉の部屋

でもその扉は閉ざされていて


「お姉ちゃんは本当の歌を聞かせてって…」

「一緒に歌おうって言ってくれたのに…」

でもその手を打ち払ったのは私だ


もう一つの姉の想い出が色濃く残る場所

練習室に逃げ込んだ



4年前の事が起こる以前は


母親のピアノで姉と共にはしゃぎながら歌っていた

両親の手が開かない時にカラオケを使ってた


歌えば何かわかるかなとカラオケ立ち上げる

無意識に選ぶのはことごとくデュエット曲

幼い頃姉と一緒に歌っていた曲ばかり

姉を想い涙を流す




コンクールでの妹の歌の意味を唯一理解した少女はカラオケの選曲と泣く妹から察します

泣き出した妹をあやすようにソファーに誘い

想い出の歌を歌います

何度も、何度も繰り返す

妹は涙に詰まりながら

でもその涙は少しづつ笑顔に変わっていって

5年ぶりの姉妹の語らいはただ母愛用のピアノだけが静かに聴いていた



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姉妹のアリア AAA @pamera1200

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