デートを見た妹は?
妹は何となく街を歩いていた。特に目的はなかった。なんとなく、気分が晴れないまま、歩いていると――
ふと目に入ったのは、楽しそうに笑う姉の姿だった。
妹:(お姉ちゃん……?)
公園のベンチに座る少女と、その隣にいる少年。2人は何かを話している。時折、少女が笑い、少年が何かを言っては、また笑う。
そして――歌っている。
楽しそうに、心から溢れるように、2人で声を重ねて。
妹:「……っ!」
なぜか、見ていられなかった。胸の奥が、ギュッと締め付けられるような感覚。その場から逃げるように、足が勝手に動き出していた。
妹:(なに、これ……なんで、苦しいの……?)
頬に触れると、指先が濡れていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます