会話のテンポがよくて、キャラクターが生き生きしてて、比喩表現が素敵だなぁ、と最初の数話は思ってました。
でもそれだけじゃないんです。ラスト、すべてがつながった時の感動は見事というほかなく、何回でも読み返したくなる作品です。タイトルが最期のほうだけやたら長いな、とぐらいしにか思ってなかった自分を殴りたいです。
人と人とのつながりを大切に――という一言でまとめきれないエピソードと涙があります。人を頼ることも強さ、信じて待つことも強さです。
また、どんな職業も世の中にとって必要なものである、ということが肉感を持って描かれていたことも印象的です。
作中、ひとつだけ世の中に害を与える職業がありました。自分の行動の結果がもたらすものを、ひとりひとりが考えるきっかけになればいいとも思いました。
「おとなの読書感想文」課題図書に指定して欲しい作品です。