第16話
は?
は?
は!?
どうしてまた原作が変わろうとしてるんだよ!
もーーー!!!どうしてまた原作が変わろうとしてんだよ!もうちょっとさぁ!原作は原作通り進める努力をしてほしい。こっちばっかり求めないでほしい。
もうここまで来たら俺だけのせいじゃなくない?原作側もさぁもうちょっと頑張ってよ!俺だって頑張ってるんだからそっちも応援してよ。
はぁ〜やっぱり上手くいかない。
今回原作がズレた原因は多分俺がオカルト研究部に入ったことだとしたら俺が悪いな。
でも、俺がオカルト研究部に入っただけなのにどうして部室をかけた勝負の日程がズレるんだ?もう、1つ変なことをしたら1つズレるようになってるのか?
いや、ちょっと待て。
今回は原作がズレたけど、日程が変わっただけで特に問題はないんじゃないか?この部室をかけた勝負が予定より早く行われるのか、遅く行われるのかの違いだけじゃないのか?
だったらそんな頭を抱えるようなことじゃない。
俺がオカルト研究部に入った時点でどうせ何かがズレるなら今回の原作のズレはまだラッキーな方なのかもしれない。
じゃあ今回は喜ぶのが正解かもな。
「文月先輩何かやらかしたのかな?」
「大丈夫だと思うよ。俺たちがちゃんと入ってるのか確認するだけじゃない?」
「オカルト研究部に私たちが入ったって信じてもらえなかったのかな?」
「そうだと思うよ」
そうだと良かったけど、そうじゃないんだよなぁ。これから部室をかけて対決をするんだよなぁ。
ガラガラッ
「失礼しまーす」
生徒会室に入ると生徒会長とフミちゃん先輩とゲーム部の奴らが5人がいた。
…やっぱり。
俺が入ってしまったせいでゲーム部も5人になってる。こっちのオカルト研究部と人数を合わせるためにゲーム部に入った奴がいるな。
申し訳ない、俺が入ったばかりに無理やりゲーム部に入れてしまって。俺が入らなかったら帰宅部だったのかな?
「あ!来ました」
「君たちがオカルト研究部の部員だね」
「あ、はい。そうです」
「ちょっと用があって来てもらったんだけど」
「大丈夫です。私が説明します」
フミちゃん先輩は入り口付近で固まってる俺たちに近づいてきて今どうなってるかを説明してくれた。
俺は知ってるから改めて説明を聞くことになる。
「まぁとりあえず部室をかけてゲーム部と対決する、で間違いないですか?」
「うん。合ってる」
「その対決内容は何なんですか?」
原作だとドッジボールで対決して、ドッジボールの最中にめっちゃラッキースケベが起きるんだよなぁ。
ボールが服の中に入って服が捲れる、みたいな信じられないラッキースケベが起きちゃう。あと、避けたら押し倒した形になって胸を触っちゃうとか、顔が近すぎて唇と唇が触れちゃうとか、とんでもイベントが起きる。
ラッキースケベを起こすためだけにドッジボール対決にしただろ、と言いたい。
「それはまだ決まってない」
はいはい、どうせドッジボール対決なんでしょ。
いやぁまさかラッキースケベが見れるなんてね、俺は別にそこまで見たいとは思ってないよ。でも、起きちゃうから仕方ないよね、ここってときドキの世界だから起きちゃうもんね。いやぁ本当に仕方ない。
これはセクハラじゃない、たまたま起きちゃうだけだから。それがラッキースケベだからね。
「あ、対決内容は今から発表するよ」
ドッジボールっていつぶりだろう?小学校以来だな。あのボールを片手で投げる奴ってカッコいいよな?俺は手が小さかったから片手で投げれなかったんだよな。
あと、チーム決めの時絶対に最後余っちゃって、いるかいらないかでジャンケンして、いらない!って毎回言われてたな。…あれは悲しかった。
あれ、本当にやめてほしい。あの押し付ける感じ、父親と母親が俺を押し付けてたからそれを思い出しちゃう。
最終的におばあちゃんが俺を引き取ってくれたから良かったんだけどね。…ありがとうおばあちゃん。
「対決内容は…僕が決めたゲームの5番勝負で」
…はい?
「す、すみません。もう一度言ってください」
今の言葉が信じられなくてもう一度聞く。
そうだよ、今のは俺の耳が悪かったからちゃんと聞くことが出来なかったんだ。絶対にそうだ、そうじゃなきゃおかしい。
「聞こえづらかったかな?もう一度言うよ。対決内容は…僕が決めたゲームの5番勝負」
ちゃんと最初と同じこと言ってた。
「お互いの部活に5人いるからタイマンで戦っていって先に3勝した方が勝ちってことで」
いやさぁ、別にドッジボールで良くない?
俺が入ったことで5対5になったけどドッジボールで良くない?わざわざ変える必要なくない?
…はぁ〜ドッジボールしたかったなぁ。
「じゃあ誰が何番に出るか作戦会議してくれ」
「対決内容は教えてもらえないんですか?」
「直前で教えるよ」
じゃあこのゲームが得意だから何番、みたいな感じで選べないんだ。
誰が何番にいくかを決めるため作戦会議を始めた。
「どうしますか?先輩」
「どうしよっか」
「じゃあ俺と親友が1番と2番にいって先に2勝をもぎ取ってくる、っていうのはどう?」
どう?って俺に聞かれても。
「…いや、アイディアは良いと思う。ゲームが得意な流星くんと更紗さんが先に2勝取って、相手が焦ってるところを遥さん、祥太くん、私が何とか1勝取る。って作戦でいこう」
「なるほど」
「分かりました」
「…はい」
「おいおい、俺まで回ってくるか?俺にも戦わせてくれよ?」
ここで強者感を出しておく。相手もこれにはビビってるだろ?…そうでもなかったわ。
「お互い順番を決まったね?じゃあ先鋒の人は準備して」
早乙女とゲーム部の先鋒が前に出る。
「第1試合目は…レースゲーム!」
生徒会長はジャジャーン!とゲーム機を取り出した。
今思ったけどゲーム部とゲームで対決って俺ら流石に不利すぎるよな?
ほら、先鋒に出てきたゲーム部の奴が得意げな顔になってんじゃん。絶対に勝ったと思ってるじゃん。こっちはオカルトの研究をしないオカルト研究部だよ?
え?流石にこっちが勝つよね?原作パワーで何とかこっちが勝つよね?
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